TOEIC 700点のレベル・勉強時間・勉強法|600点台から超える
TOEIC 700点はIIBCの相関表でレベルCの上端にあるスコアです。CEFRでの扱い、受験者や企業の中での位置の確認先、勉強時間の見積もり方、600点台から超える勉強法5つ、2〜3ヶ月の計画例を解説します。
TOEIC 700点は、IIBCの相関表でレベルC(470〜725点)の上端にあり、730点から始まるレベルBの手前にあるスコアです。600点台から700点を超えるには、リーディングを最後まで解く時間配分、Part3・Part4の先読み、Part5の文法の穴埋め、言い換えに強い語彙の4つを優先します。
この記事でわかること
TOEIC 700点はIIBCの相関表でレベルC(470〜725点)の上端で、受験者全体の中での位置はIIBCが公開するスコア分布(DATA & ANALYSIS)で確認できます。
企業が採用・昇進・海外勤務で参考にするスコアは、IIBCの英語活用実態調査に場面・部署ごとにまとめられています。
600点台との差はリーディング325点・リスニング375点の境目にあり、勉強時間は公式の目安がないため公式問題集の正答数の伸びから見積もります。
要点データ
| 相関表のレベル | レベルC(470〜725点)の上端IIBC 相関表。730点からレベルB |
|---|---|
| CEFR B2の目安 | L400点・R385点以上IIBC CEFR対照表。700点は多くの配分でB1 |
TOEIC 700点は、IIBCの相関表でレベルC(470〜725点)の上端にあたり、次のレベルBが始まる730点の一歩手前にあるスコアです。600点の次の目標になるスコアで、転職や昇進の書類で英語力を示す材料にもなります。
700点の位置づけと600点台との差を把握すると、残りの期間で何を優先すればよいかを迷わず決められます。600点台から700点までの差は、単語の量だけでなく、リーディングを最後まで解く時間配分と、言い換えへの対応力で生まれるためです。
本記事では、IIBCの公式資料をもとに、TOEIC 700点のレベル・受験者と企業の中での位置の調べ方・600点台との差・勉強時間の見積もり方をまとめています。さらに、600点台から700点を超える勉強法5つと、2ヶ月/3ヶ月の学習スケジュール例も紹介します。TOEIC全体の勉強の進め方は、TOEIC勉強法|スコア別の独学のやり方とPart別の対策で解説しています。
※本記事の「TOEIC」は、TOEIC Listening & Reading Test(TOEIC L&R)を指します。スコア・データは、2026年10月時点のIIBC(国際ビジネスコミュニケーション協会)公式サイトと公式資料で確認しています。
TOEIC 700点のレベル|公式資料で見る早見表
TOEIC 700点は、日常生活のニーズを満たし、限られた範囲であれば業務上のコミュニケーションもできるレベルCの上端にあるスコアです。相関表のレベルBは730点から始まるため、700点はレベルBの手前に位置します。
ここでは、相関表・スコア分布・CEFR・企業調査の4つの公式資料を1枚の表にまとめ、700点がレベルCに入る理由を確認します。
公式データで見るTOEIC 700点の位置づけ
TOEIC 700点の位置づけは、IIBCが公開する4つの資料で客観的に確認できます。資料ごとに見る角度が異なるため、並べて見ると700点の強みと届いていない水準が分かります。
TOEIC 700点の位置づけと確認先を、資料ごとに以下の表にまとめます。
見る角度 | TOEIC 700点の位置づけ | 出典 |
|---|---|---|
相関表のレベル | レベルC(470〜725点)の上端。730点からレベルB | TOEICスコアとコミュニケーション能力レベルとの相関表 |
受験者の中での位置 | 公開テストのスコア分布で確認できる | |
CEFR | リスニング・リーディングが各275点以上ならB1。B2はリスニング400点・リーディング385点以上 | TOEIC Program各テストスコアとCEFRとの対照表 |
企業が要件・参考とするスコア | 採用・昇進・海外勤務の場面ごとに確認できる |
※2026年10月時点・IIBC公式サイトと公式資料より。受験者数・平均スコア・企業調査の数値は、IIBCの各資料で確認してください
TOEIC 700点は、レベルBの手前にあり、CEFRでは多くの配分でB1にあたるスコアです。以下では、資料を1つずつ詳しく解説します。
相関表ではレベルCの上端、730点からレベルB
TOEIC 700点は、IIBCの相関表でレベルC(470〜725点)に入ります。相関表のレベルBは730〜855点のため、700点はレベルBまであと30点の位置です。
相関表の2つのレベルの評価は、以下のとおりです。
- レベルC(470〜725点):日常生活のニーズを充足し、限定された範囲内では業務上のコミュニケーションができる
- レベルB(730〜855点):どんな状況でも適切なコミュニケーションができる素地を備えている
※IIBC「TOEICスコアとコミュニケーション能力レベルとの相関表」より
700点をレベルBとして紹介する情報もありますが、相関表の区分ではレベルCです。700点を取ったあとに730点を目指すと、相関表のレベルが1つ上がる点も目標を立てる材料になります。
TOEIC 700点は受験者・企業の中でどのくらいの位置か
TOEIC 700点が高いか低いかは、受験者全体のスコア分布・CEFRとの対照・企業が求めるスコアの3つで判断できます。体験談ではなく公式の資料で位置を知ると、700点を目指す意味を自分の目的に照らして確かめられます。
ここでは、スコア分布の確認方法、CEFRでの700点の扱い、企業が採用・昇進・海外勤務で参考にするスコアの3つを解説します。
スコア分布で700点の位置を確認する方法
受験者全体の中でのTOEIC 700点の位置は、IIBCが公開している公開テストのスコア分布(DATA & ANALYSIS)で確認できます。DATA & ANALYSISには、年度ごとの受験者数・平均スコア・スコア帯ごとの分布が掲載されています。IIBCはデータの転用・掲載を問い合わせ制にしているため、本記事では数値を転載していません。
DATA & ANALYSISで確認したい項目は、以下のとおりです。
- 公開テスト全体の平均スコアと、700点との差
- 600点台と700点台のスコア帯にいる受験者の割合
- 社会人の平均スコアと、700点との差
昇進や転職に使う方は、全体の分布だけでなく社会人の平均とも比べると、700点の位置を正しくつかめます。
CEFRでは多くの配分でB1、B2には上積みが必要
TOEIC 700点は、CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)では多くの配分でB1にあたります。IIBCの対照表はセクションごとの最低スコアで示され、B2にはリスニング400点以上・リーディング385点以上の両方が必要だからです。
合計700点になる配分の例と、CEFRでの扱いは以下のとおりです。
配分の例(合計700点) | リスニングのCEFR | リーディングのCEFR |
|---|---|---|
リスニング400点・リーディング300点 | B2 | B1 |
リスニング375点・リーディング325点 | B1 | B1 |
リスニング350点・リーディング350点 | B1 | B1 |
※配分は編集部が作った例。CEFRの判定はIIBC「TOEIC Program各テストスコアとCEFRとの対照表」の最低スコア(B1:リスニング275点・リーディング275点、B2:リスニング400点・リーディング385点)に当てはめたもの
両セクションでB2の目安を満たすと合計は785点以上になるため、700点のままB2を両方で満たすことはできません。また、TOEICと英検の級を直接置き換える公式の換算表は、IIBCの公式サイトで確認できませんでした。英検と比べたい場合は、CEFRを介して技能ごとに比べましょう。
企業が採用・昇進・海外勤務で参考にするスコア
採用・昇進・海外勤務で企業が参考にするTOEIC L&Rのスコアは、IIBCの英語活用実態調査にまとめられています。英語活用実態調査は東証上場企業を対象にした調査で、回答した企業の平均値のため、個別の企業の基準ではありません。
英語活用実態調査で確認したい項目は、以下のとおりです。
- 新卒採用・英語を使用する部署の中途採用で要件・参考とされるスコア
- 係長・主任から役員までの昇進・昇格で参考にされるスコア
- 海外出張者・海外赴任者の選抜で参考にされるスコア
- 海外部門など部署ごとに企業が社員に期待するスコア
700点は、転職・昇進・海外勤務の書類で英語力を示す材料になるスコアです。ただし、実際の基準は企業ごとに決まるため、応募先の求人票や社内規定の条件を先に確認してください。
600点台と700点の差|レベル別評価で見る境目
600点台と700点の差は、IIBCのレベル別評価(Score Descriptors)で、リーディングが325点、リスニングが375点の境目を越えられるかで説明できます。レベル別評価は、セクションごとのスコア帯に長所と弱点を示しており、境目の前後で記述が変わるためです。
ここでは、リーディングとリスニングの境目、700点のセクション別の配分例、スコアレポートの項目別正答率の使い方の4つを解説します。600点のレベルや500点台からの進め方は、TOEIC 600点のレベルと勉強法にまとめています。
リーディングは325点を境に「言い換え」に対応できる
リーディングの評価は、325点を境に「言い換えがあっても、事実に基づく情報が理解できる」水準に変わります。レベル別評価の一覧表では、225〜320点の弱点に「言い換え、または情報の関連付けが必要な推測ができない」と書かれているためです。
2つのスコア帯の主な違いは、以下のとおりです。
スコア帯 | 長所 | 弱点 |
|---|---|---|
325〜420点 | 言い換えがあっても事実に基づく情報が理解できる。文章の限られた範囲内では情報を関連付けられる | 文章内の広い範囲にわたる情報を関連付けられない。似た意味の単語を区別できないことが多い |
225〜320点 | 選択肢が本文を簡単に言い換えたものなら答えられることもある。よく使われる文法構造が理解できる | 言い換えや情報の関連付けが必要な推測ができない。問題と同じ語句を本文から探すことに頼ることが多い |
※2026年10月時点・IIBC「TOEIC Listening & Reading Test レベル別評価の一覧表」を編集部が要約
受験者全体のセクション別の平均スコアは、IIBCのDATA & ANALYSISで確認できます。リーディングが325点未満の方は、リーディングを325点以上に乗せることが700点への近道です。
リスニングは375点を境に間接的な応答に対応できる
リスニングの評価は、375点を境に、応答が間接的でも話の主旨や目的を推測できる水準に変わります。275〜370点のスコア帯では、応答が間接的なときや、否定構文・複雑な構文があるときの理解が弱点とされているためです。
275〜370点のスコア帯で、レベル別評価が弱点として挙げる場面は以下のとおりです。
- 短い会話で、応答が間接的なときや予測しにくいとき
- 長い話で、広い範囲にわたって情報を関連付ける必要があるとき
- 否定構文が使われたときや、構文が複雑なとき
※IIBC「TOEIC Listening & Reading Test レベル別評価の一覧表」を編集部が要約
たとえば、Part2で「Where is the meeting room?」(自作の例)に対して「I'll show you.」と答えるような、質問に直接答えない応答が間接的な応答です。リスニングが370点以下の方は、Part2の間接的な応答とPart3・Part4の先読みを優先しましょう。
700点のセクション別の配分例
700点のセクション別の配分は、自分の直近のスコアで低いほうのセクションを境目まで上げる形で決めます。リスニング・リーディングとも5〜495点で採点され、合計が700点になる組み合わせは1つではないからです。
600点台からの伸ばし方の例を、タイプ別に以下の表にまとめます。
今のスコアの例 | 700点の配分の例 | 伸ばす方向 |
|---|---|---|
リスニング370点・リーディング270点(640点) | リスニング375点・リーディング325点 | リーディングを325点以上に。時間配分・Part5・語彙 |
リスニング330点・リーディング320点(650点) | リスニング375点・リーディング325点 | 両方を境目の上に。先読みと言い換えの語彙 |
リスニング300点・リーディング350点(650点) | リスニング350点・リーディング350点 | リスニングの底上げ。Part2・Part3・Part4の先読みと音読 |
※スコアと配分は編集部が作った例。公式の推奨配分ではない
なお、Part別に何問正解すれば700点になるかは、公式情報からは決められません。IIBCはスコアを、正答数そのままではなく「スコアの同一化(Equating)」で算出した換算点と説明しているためです。
スコアレポートの項目別正答率で弱点を絞る
600点台から伸ばすには、公式のスコアレポートにある項目別正答率(Abilities Measured)で弱点を絞るのが確実です。IIBCは、テスト結果としてスコアに加え、レベル別評価と項目別正答率も確認できると案内しています。
項目別正答率を使う際の手順は、以下のとおりです。
- 直近のスコアレポートで、リスニング・リーディングそれぞれの項目別正答率を確認する
- 正答率が最も低い項目を1つ選び、関係するPartを公式問題集で解き直す
- 次の受験後に同じ項目の正答率を比べ、練習の配分を見直す
項目別正答率は受験回ごとに問題が異なるため、1回の結果だけで判断せず、2回分以上を並べて傾向を見ましょう。
TOEIC 700点に必要な勉強時間の考え方
TOEIC 700点までに必要な勉強時間は、IIBCなどの公式機関から統計が公表されていません。今のスコアと内訳、1日に使える時間、復習の質で必要な時間が変わるため、他人の目安をそのまま当てはめると計画がずれやすくなります。
ここでは、公式な目安がない理由、働きながら学ぶ方の学習時間の確認先、自分の勉強時間を見積もる手順の3つを解説します。
「700点までの勉強時間」の公式な目安はない
TOEIC 700点までの勉強時間は、公式な目安がありません。スコアは換算点で算出され、正答数とスコアの対応も公式サイトで公表されていないため、「何時間で何点」を公式に示す根拠がないからです。
ネット上の勉強時間の目安を見る際に確認したいことは、以下のとおりです。
- 調査の対象・人数・時期といった出典が示されているか
- スタート時のスコアと、リスニング・リーディングの内訳が書かれているか
- 自分と同じような練習内容と1日の学習時間で測られたものか
出典のない「〇〇時間」は参考程度にとどめ、自分の正答数の記録から見積もるほうが計画に使えます。
働きながら学ぶ方の学習時間はIIBCの調査で確認できる
働きながら英語を学ぶ方の1週間の学習時間は、IIBCの英語活用実態調査のビジネスパーソン調査で確認できます。英語活用実態調査では、普段から英語を学習している回答者の学習時間が、TOEIC L&Rのスコア帯ごとにまとめられています。
英語活用実態調査の学習時間を見る際のポイントは、以下のとおりです。
- 700点に必要な時間ではなく、実際の学習量の参考として見る
- 自分に近いスコア帯の学習時間と、今の1週間の学習時間を比べる
- 受験日までに上積みできる時間を、自分の生活から見積もる
短期間で700点を目指す場合は、調査の数字より、自分の生活で上積みできる時間を先に確かめてください。
自分の勉強時間を見積もる3つの手順
TOEIC 700点までの勉強時間は、公式問題集の正答数の伸び方から自分で見積もるのが確実です。同じ条件で解いた正答数を2〜4週間ごとに比べると、今の勉強法でどれだけ伸びるかを数字で確認できるためです。
自分の勉強時間を見積もる手順は、以下のとおりです。
- 公式問題集の1回分を本番と同じ約2時間で解き、リスニング・リーディングの正答数とPart7に残せた時間を記録する
- 毎日の学習時間と、語彙・文法・リスニング・リーディングの配分を記録する
- 2〜4週間ごとに別の回を同じ条件で解き、正答数の増え方と受験日までの日数から、1日の時間か配分を見直す
1日の学習時間と期間を掛け合わせた合計時間は、以下のとおりです。
1日の学習時間 | 2ヶ月(60日) | 3ヶ月(90日) |
|---|---|---|
30分 | 30時間 | 45時間 |
1時間 | 60時間 | 90時間 |
1時間30分 | 90時間 | 135時間 |
2時間 | 120時間 | 180時間 |
※毎日学習した場合の単純な合計を編集部が計算。700点に必要な時間を示すものではない
公式問題集の正答数は本番のスコアそのものではありません。正答数は伸びを比べる物差しとして使い、実際のスコアは公開テストで確かめましょう。
600点台から700点を超える勉強法5つ
600点台から700点を超えるには、リーディングを最後まで解く時間配分を作り、取りこぼしやすいPartから正答数を積み上げます。レベル別評価の境目を越えるには、言い換えへの対応と処理の速さの両方が必要なためです。
ここでは、600点台の方が優先する勉強法を5つ紹介します。今のスコアの内訳で低いほうのセクションに関係する勉強法から始めてください。
リーディングを最後まで解く時間配分を作る
600点台から700点を目指す際に最初に取り組むのは、リーディングを最後の問題まで解く時間配分を作ることです。リーディングは75分で100問を解く形式で、Part7だけで54問あり、時間切れで解けない問題が残ると正答数を伸ばせないからです。
時間配分は、Part7に必要な時間から逆算して決めます。編集部が作った配分の例は、以下のとおりです。
Part | 問題数 | 配分の例 | 決め方のポイント |
|---|---|---|---|
Part5 | 30問 | 15分 | 10秒考えて分からない問題は印を付けて進む |
Part6 | 16問 | 10分 | 文を選ぶ問題は前後の文の流れで判断する |
Part7(1つの文書) | 29問 | 25分 | 設問を先に読み、答えの根拠の場所を探す |
Part7(複数の文書) | 25問 | 25分 | 文書をまたぐ設問は、文書のどこを照らし合わせるかを先に決める |
※問題数は2026年10月時点・IIBC公式サイト「テストの形式と構成」より。配分は編集部の例で、公式の推奨ではない
ただし、配分は公式問題集を解いて自分に合う形に直してください。IIBCは誤った解答は減点されないと説明しているため、時間が足りないときも最後の問題まで解答欄にマークすることを模試から習慣にしましょう。
Part3・Part4の先読みを設問の要点だけに絞る
リスニングでは、Part3・Part4の先読みを、設問の疑問詞と主語だけに絞って安定させます。Part3・Part4は設問が問題用紙に印刷されているため、聞く前に設問を読めば聞き取る情報を絞れる一方、選択肢まで読もうとすると次の音声の冒頭を逃しやすいためです。
たとえば、設問が「Why is the man calling?」(自作の例)なら、要点は「男性・電話の理由」で、男性が用件を話す部分を聞き取ればよいと分かります。設問の要点を短く頭に入れたら、選択肢は音声を聞きながら確認します。
先読みを安定させる練習は、以下のとおりです。
- 公式問題集のPart3・Part4で、設問ごとに「誰の・何を聞くか」を一言で書き出す
- 解き終えたらスクリプトで答えの根拠の位置を確かめる
- 根拠の文を音読し、音声に合わせて読めるまで繰り返す
ただし、1問を聞き逃したら、すぐに次の設問の先読みに切り替えます。1問にこだわると後続の3問を落とすため、切り替えの判断も練習に含めましょう。
Part5の文法の穴を誤答の分類で埋める
Part5は、間違えた問題を文法の項目ごとに分類し、穴になっている項目だけを集中して埋めます。全範囲を復習し直すより、繰り返し間違える項目に絞るほうが、限られた時間を弱点に使えるからです。
たとえば、自作の例題「------- the meeting was postponed, the team continued working.」の選択肢がAlthough・Despite・However・Because ofなら、正解はAlthoughです。空所の後に主語と動詞がそろった節が続くため、接続詞のAlthoughが入り、前置詞のDespiteや副詞のHoweverは入りません。
誤答を分類する際の項目の例は、以下のとおりです。
- 品詞:空所の前後から、名詞・形容詞・副詞のどれが入るかを判断する問題
- 動詞の形:時制・態(能動/受動)・主語との一致を判断する問題
- 接続詞と前置詞:空所の後が節か名詞句かで選ぶ問題
- 関係詞・代名詞:先行詞や指す名詞を確認する問題
- 語彙:文の意味から単語を選ぶ問題
分類した結果、同じ項目で3回以上間違えていたら、文法書の該当ページに戻って確認しましょう。Part5を速く正確に解けると、Part7に回せる時間も増えます。
語彙は言い換えとセットで覚える
700点を目指す段階の語彙は、単語の意味だけでなく、本文と選択肢の言い換えとセットで覚えます。レベル別評価では、リーディング225〜320点の弱点に、問題と同じ語句を本文から探すことに頼る点が挙げられているためです。
たとえば、本文に「The store will close early on Friday.」とあり、正解の選択肢が「Business hours will be shortened.」(いずれも自作の例)という形が言い換えです。公式問題集の復習で、正解の選択肢と本文の根拠の表現を並べてノートに書き出すと、言い換えのパターンが増えていきます。
ただし、単語帳を何冊も使うと、どの単語も中途半端になりやすくなります。単語帳は「公式TOEIC Listening & Reading 英単語」などの1冊に決め、問題集で出会った言い換えを書き足す使い方にしましょう。
模試は時間を計って解き、Part別に記録する
模試は、本番と同じ約2時間で通して解き、Part別の正答数とPart7に残せた時間を毎回記録します。600点台からの伸び悩みは、どのPartで点を落としているかが分からないまま演習量だけを増やすと起きやすいからです。
模試を1回分使う際の流れは、以下のとおりです。
- 本番と同じ約2時間で通して解き、Part別の正答数と時間切れの問題数を記録する
- 間違えた問題を「語彙」「文法」「聞き逃し」「時間切れ」の4つに分ける
- 数日後に間違えた問題だけを解き直し、根拠を説明できるか確かめる
同じ回の模試を2回目に解くと、問題を覚えているため正答数は高めに出ます。伸びを測る際は、まだ解いていない回を使いましょう。
TOEIC 700点を目指す方に向いている公式教材
TOEIC 700点を目指す教材は、IIBCの公式教材から、弱点のPartとセクションに合うものを2〜3冊に絞ると迷いません。公式問題集シリーズは、テスト開発機関のETSが実際のテストと同じプロセスで作成した問題を収録しているとIIBCは説明しています。
ここでは、600点台から700点を目指す方の弱点別に、公式教材を表で紹介します。
弱点別の公式教材
公式教材は、今のスコアと弱点のPartから選ぶと役割が重なりません。IIBC公式サイトは、教材ごとに対象のスコアや身に付けるスキルを示しているためです。
600点台の方の弱点ごとに使う公式教材を、以下の表にまとめます。
弱点・目的 | 公式教材 | IIBCが示す対象・内容 |
|---|---|---|
リスニングが苦手 | 公式TOEIC Listening & Reading プラクティス リスニング編 | 350〜700点レベルで、リスニングに特化して学習したい方向け |
リーディングが苦手 | 公式TOEIC Listening & Reading プラクティス リーディング編 | 350〜700点レベルで、リーディングに特化して学習したい方向け |
650点前後で止まっている | 公式TOEIC Listening & Reading 650+ | 中級レベルの必答問題を多数収録。650点になかなか到達できない方向け |
Part3・Part4の音声についていけない | 公式TOEIC Listening & Reading Part 3 & 4 音声速解 | 会話やトークの音声に遅れずについていき、概要を理解するスキルを身に付けたい方向け |
Part7を解き切れない | 公式TOEIC Listening & Reading Part 7 速読演習 | Part7を全問解き切るための速読スキルを身に付けたい方向け |
語彙 | 公式TOEIC Listening & Reading 英単語 | 過去のテストから厳選した1,800語を収録 |
本番形式の模試 | 公式TOEIC Listening & Reading 問題集 13 | 本番のテストを体験できる(2026年10月発売) |
※2026年10月時点・IIBC公式サイト「公式教材・問題集」より
教材は、単語帳1冊・公式問題集・弱点用の1冊の組み合わせが基本です。発行年が古い問題集は形式が今と異なる場合があるため、購入前にIIBC公式サイトで発行年を確認しましょう。
600点台から700点を目指す学習スケジュール例【2ヶ月・3ヶ月】
600点台から700点を目指す学習は、受験日までの期間に合わせて、時間配分・弱点・本番形式の順に重点を移して進めます。期間を区切ると、区切りごとに公式問題集の正答数で進み具合を確かめられるためです。
ここでは、650点前後の方が1日1時間30分(2ヶ月で約90時間)または1日1時間(3ヶ月で約90時間)学習する場合の例と、平日・休日の時間の使い方を紹介します。いずれも編集部が作った例で、700点の到達を保証するものではありません。
2ヶ月で700点を目指すプランの例
2ヶ月のプランは、2週間ごとに重点を変え、毎日の学習時間を長めに確保する形です。期間が短いため、新しい教材を増やさず、公式問題集と弱点用の1冊に絞って繰り返します。
2ヶ月のプランの例を、以下の表にまとめます。
時期 | 重点 | 主な練習(1日1時間30分の例) |
|---|---|---|
【1〜2週目】 | 現状把握と時間配分 | 模試1回分で正答数とPart7に残せた時間を記録。Part5の誤答の分類、単語20分 |
【3〜4週目】 | リーディングの境目 | Part5・Part6を時間を計って解く。Part7の1つの文書を設問から読む練習、単語20分 |
【5〜6週目】 | リスニングの先読み | Part3・Part4の先読みと音読、Part2の間接的な応答、2回目の模試 |
【7〜8週目】 | 本番形式 | 週1回の模試と復習。誤答を4つに分け、時間切れの問題を減らす |
※1日1時間30分・毎日学習した場合の編集部の例
2ヶ月のプランでは、3〜4週目の終わりに正答数が伸びていなければ、5〜6週目もリーディングの練習を続けるなど、弱点に合わせて順番を入れ替えましょう。
3ヶ月で700点を目指すプランの例
3ヶ月のプランは、1ヶ月ごとに重点を決め、1日1時間の学習を続ける形です。毎月の終わりに同じ条件で模試を解くと、翌月にどのセクションへ時間を割くかを決めやすくなります。
3ヶ月のプランの例を、以下の表にまとめます。
時期 | 重点 | 主な練習(1日1時間の例) | 月末の確認 |
|---|---|---|---|
【1ヶ月目】 | 語彙と文法の穴 | 単語20分、Part5の誤答の分類と解き直し20分、Part2の音声20分 | 模試1回分で正答数を記録 |
【2ヶ月目】 | 先読みとリーディングの速さ | 単語15分、Part3・Part4の先読みと音読25分、Part7の1つの文書20分 | 別の回の模試で1ヶ月目と比べる |
【3ヶ月目】 | 時間配分と本番形式 | 単語15分、週1回の模試と復習、Part7の複数の文書の練習 | 本番2週間前に最後の模試を解き、弱点を復習 |
※1日1時間・毎日学習した場合の編集部の例
受験日は先に申し込んでおくと、3ヶ月目の模試の日程を逆算して決められます。月末の正答数が伸びていないセクションには、翌月の時間を多めに割り当ててください。
平日と休日の時間の使い方の例
働きながら700点を目指す場合は、平日に短い練習を積み、休日に模試と復習をまとめる形が続けやすい進め方です。平日に約2時間の模試を確保するのは難しくても、15〜30分の練習なら通勤や昼休みにも入れられるためです。
1週間の時間の使い方の例は、以下のとおりです。
- 通勤・スキマ時間:単語帳と、Part2・Part3の音声の聞き直し
- 平日の夜:Part5の誤答の解き直し、Part7を時間を計って1題ずつ解く
- 土曜日:模試かリーディングセクションを時間を計って通して解く
- 日曜日:土曜日の誤答の分類と解き直し、1週間の単語の確認
平日に予定どおり進まなかった分は、日曜日の復習の時間で調整します。遅れを翌週に持ち越さないことが、計画を最後まで続けるコツです。
700点を目前に伸び悩むポイントと独学で詰まりやすい場面
TOEIC 700点は、公式教材と公式問題集を使えば独学で目指せるスコアです。ただし、600点台後半で何度受験しても点数が動かない場合は、勉強量より練習の中身に原因があることがあります。
ここでは、600点台で伸び悩むパターンと原因・対処法を表で整理し、独学で足りる方・足りない方の目安を紹介します。
600点台で伸び悩むパターンと対処法
600点台で伸び悩む方に多いのは、リーディングの時間切れと、問題集を解きっぱなしにする復習の不足です。原因を表で切り分けると、次に変えるべき練習が分かります。
伸び悩みのパターンと原因・対処法を、以下の表にまとめます。
伸び悩みのパターン | 主な原因 | 対処法 |
|---|---|---|
リーディングの最後の10問以上を毎回勘でマークしている | Part5・Part6に時間を使いすぎている | Part7から逆算した時間配分を決め、Part5は迷ったら印を付けて進む |
Part7で本文に答えが見つからない | 選択肢が本文を言い換えていることに気づけない | 正解の選択肢と本文の根拠を並べて書き出す |
Part3・Part4の後半で崩れる | 1問の聞き逃しを引きずり、先読みが遅れる | 聞き逃したら次の設問に切り替える練習をする |
問題集を何冊解いても正答数が変わらない | 間違えた理由を分類せずに次へ進んでいる | 誤答を4つに分け、同じ回を根拠が言えるまで解き直す |
表の対処法を試しても、模試の正答数が2回続けて伸びない場合は、練習の配分そのものを見直す時期です。原因を1人で特定できないときは、学習計画を第三者に見てもらう方法もあります。
独学で足りる方・足りない方の目安
独学で足りる方には、独学で足ります。模試の記録から弱点を見つけ、自分で計画を直せる方なら、公式教材だけで700点を目指せるからです。
独学とスクールの向き不向きは、以下のとおりです。
- 独学が向いている方:模試の正答数を記録し、誤答の原因を自分で分析して計画を直せる方
- スクールが向いている方:昇進・転職の期限が決まっていて、計画づくりと毎日の学習管理を任せたい方
料金や期間、サポートの内容はスクールによって大きく異なります。スクールを検討する場合は、TOEICに強い塾・スクールおすすめ12選で料金・期間・保証を比べ、無料カウンセリングで自分の弱点に合うかを確かめてください。700点を超えたあとの目標は、TOEIC 800点のレベルと勉強法で解説しています。
まとめ|TOEIC 700点はリーディングの時間配分と言い換えで決まる
- TOEIC 700点はIIBCの相関表でレベルC(470〜725点)の上端で、730点からレベルB
- 受験者の中での位置はIIBCのDATA & ANALYSIS、企業が参考にするスコアは英語活用実態調査で確認できる
- 600点台との差は、リーディング325点・リスニング375点のレベル別評価の境目を越えられるか
- 700点までの勉強時間に公式の目安はなく、公式問題集の正答数の伸びから自分で見積もる
- 優先する勉強法は、リーディングの時間配分、Part3・Part4の先読み、Part5の文法の穴、言い換えの語彙
まずは公式問題集の1回分を約2時間で解き、Part別の正答数とPart7に残せた時間を記録するところから始めましょう。
よくある質問
TOEIC 700点はすごいですか?
TOEIC 700点は、IIBCの相関表でレベルCの上端にあり、730点から始まるレベルBの手前にあるスコアです。受験者全体の中での位置はIIBCのDATA & ANALYSISで、企業が参考にするスコアは英語活用実態調査で確認できます。
TOEIC 700点に必要な勉強時間はどのくらいですか?
TOEIC 700点までの勉強時間は、IIBCなどの公式機関から公表されていません。公式問題集を約2時間で解いて正答数を記録し、2〜4週間ごとの伸び方から1日の学習時間と受験日を決める方法が確実です。
TOEIC 700点はCEFRでどのレベルですか?
IIBCの対照表では、リスニング・リーディングが各275点以上でB1、リスニング400点・リーディング385点以上でB2です。合計700点では多くの配分でB1にあたり、両セクションでB2を満たすには合計785点以上が必要です。
TOEIC 600点台から700点に上げる勉強法は何ですか?
600点台から700点を目指す場合は、リーディングを最後まで解く時間配分、Part3・Part4の先読み、Part5の誤答の分類、言い換えとセットにした語彙の学習を優先します。模試は時間を計って解き、Part別の正答数とPart7に残せた時間を記録します。
TOEIC 700点は独学で取れますか?
TOEIC 700点は、公式教材と公式問題集を使い、誤答の原因を自分で分析できる方なら独学で目指せるスコアです。模試の正答数が2回続けて伸びない場合や期限が近い場合は、TOEIC対策のスクールに計画づくりと学習管理を任せる方法もあります。
出典・参考
- TOEICスコアとコミュニケーション能力レベルとの相関表(PDF)(一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)) 2026年10月11日参照
- TOEIC Program DATA & ANALYSIS 2026(受験者数・平均スコア・スコア分布・PDF)(一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)) 2026年10月11日参照
- TOEIC Program各テストスコアとCEFRとの対照表(一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)) 2026年10月11日参照
- TOEIC TestsスコアのCEFRレベルマッピング方法について(PDF)(一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)) 2026年10月11日参照
- 英語活用実態調査【企業・団体】【ビジネスパーソン】2022(PDF)(一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)) 2026年10月11日参照
- TOEIC Listening & Reading Test レベル別評価の一覧表(一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)) 2026年10月11日参照
- TOEIC Listening & Reading Test テスト結果について(一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)) 2026年10月11日参照
- TOEIC Listening & Reading Test テストの形式と構成(一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)) 2026年10月11日参照
- 公式教材・問題集(一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)) 2026年10月11日参照
この記事を書いた人
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英語の窓口編集部
英語の窓口/編集部
英語コーチング・TOEICコーチングの口コミ・比較サイト「英語の窓口」の編集部。スクールの料金・口コミ比較と、TOEIC・英会話の勉強法やAI英会話の活用法を発信しています。