海外赴任の英語準備|期間別にやること・現地で困る場面と対策
海外赴任の英語準備を、赴任の6ヶ月前・3ヶ月前・1ヶ月前の期間別プランで解説。仕事・生活・家族で英語を使う場面、優先したい5つの力、銀行・病院・住居・学校のフレーズ、英語ができないまま赴任するときの対処法と現地での伸ばし方もまとめました。
海外赴任の英語準備は、6ヶ月前から文法・単語の基礎、3ヶ月前から自己紹介・会議・メールの型、1ヶ月前から銀行・病院・住居などの生活のフレーズという順に進めると効率的です。時間がない場合は、聞き返し・自己紹介・生活の手続きの3つに絞って準備しましょう。
この記事でわかること
海外赴任で求められる英語力に共通の基準はなく、企業が赴任者の選抜で要件・参考とするTOEIC L&RスコアはIIBCの英語活用実態調査2022で確認できます。
赴任までの準備は「6ヶ月前:文法・単語の基礎 → 3ヶ月前:自己紹介・会議・メールの型 → 1ヶ月前:銀行・病院・住居・学校の生活フレーズ」の順に進めます。
最初に身につけたいのは聞き返す力で、英語ができないまま赴任する場合も、前任者・同僚・翻訳ツールの助けと復唱による確認で着任直後を乗り切れます。
要点データ
| 海外赴任で求められる英語力の共通基準 | なし企業・赴任先・職務によって異なる。選抜で参考にされるスコアはIIBC「英語活用実態調査2022」で確認できる |
|---|
海外赴任で使う英語は、会議やメールなどの仕事の英語だけでなく、銀行口座の開設・病院の予約・家族の学校の手続きなど、生活の場面にも広がります。赴任先が英語圏かどうか、現地の職場に日本人が何人いるかによっても、必要な英語の種類と量は変わります。
赴任までの期間に合わせて準備の順番を決めておくと、限られた時間を「現地で最初に困る場面」に集中して使えます。英語に自信がないまま赴任が決まった方でも、聞き返しや定型の言い回しを先に身につけておけば、着任直後の数週間を乗り切りやすくなります。
本記事では、海外赴任で英語を使う場面、赴任の6ヶ月前・3ヶ月前・1ヶ月前にやること、優先して身につけたい力、銀行・病院・住居・学校で使えるフレーズをまとめています。さらに、英語ができないまま赴任する場合の対処法と、現地で英語を伸ばす方法も紹介します。期間別のプランと英語のフレーズは、すべて英語の窓口編集部が作成したものです。
海外赴任の英語準備は何から始める?期間別の早見表
海外赴任の英語準備は、残りの期間によって優先順位が変わります。6ヶ月以上あれば基礎の穴を埋める時間がありますが、1ヶ月しかなければ、現地で最初に使う言い回しを覚えることが先になるためです。
ここでは、赴任までの期間別にやることを早見表で示し、海外赴任で求められる英語力の目安と、準備の前に確認したい条件を紹介します。
赴任までの期間別に、重点的にやることと到達の目安をまとめると、以下のとおりです。
赴任までの期間 | 重点的にやること | 到達の目安 |
|---|---|---|
6ヶ月前〜 | 中学レベルの文法・単語の復習、リスニングの基礎づくり | ゆっくり話してもらえば、仕事の話の要点が分かる |
3ヶ月前〜 | 自己紹介・担当業務の説明、会議とメールの定型表現、オンライン英会話などで話す練習 | 自分の仕事を英語で2〜3分説明できる |
1ヶ月前〜 | 生活の手続き(住居・銀行・病院・学校)のフレーズ、赴任先の職場と文化の情報収集 | 着任後1週間に使う言い回しが手元にそろっている |
赴任後 | 仕事の会議・メールを教材にした言い回しのストック、話す練習の継続 | 聞き返しながらでも、会議で自分の担当分を報告できる |
※期間の区切りと到達の目安は、英語の窓口編集部が作成した一例です。必要な英語の量は、赴任先や職務によって変わります
今の時点で赴任までに何ヶ月あるかを確認し、該当する行から準備を始めましょう。以下では、海外赴任で求められる英語力の目安と、準備の前に確認したい条件を具体的に解説します。
海外赴任で求められる英語力の目安
海外赴任で求められる英語力に、すべての企業に共通する基準はありません。企業ごとに選抜の基準が違い、同じ企業の中でも赴任先の国や担当する業務によって、英語を使う量が変わるためです。
参考になる公開データとして、IIBC(国際ビジネスコミュニケーション協会)の英語活用実態調査2022があります。企業が海外赴任者の選抜で要件・参考とするTOEIC L&Rスコアは、英語活用実態調査で確認できます。英語活用実態調査は東証上場企業を対象にした調査で、回答した企業の平均値のため、すべての企業の基準ではありません。
ただし、TOEIC L&Rはリスニングとリーディングの試験で、会議で話す力やメールを書く力は直接測りません。勤務先に赴任者向けのスコア基準がある方は、人事部門に基準と期限を確認し、スコアの準備と話す練習を並行して進めてください。
赴任先の環境によって、英語を使う量が変わる主なパターンは以下のとおりです。
赴任先の環境 | 英語を使う場面 | 準備の重点 |
|---|---|---|
英語圏(米国・英国・オーストラリアなど) | 仕事・生活のほぼすべて | 会議・電話の聞き取り、生活の手続き |
非英語圏で、職場の共通語が英語 | 仕事は英語、生活は現地語の場面がある | 仕事の英語に加え、現地語のあいさつ・数字 |
日本人が多い拠点・日系の取引先が中心 | 現地スタッフとのやり取り、生活の一部 | 指示・確認の言い回し、メール・チャット |
※英語の窓口編集部が整理した一般的なパターン。実際の使用言語は赴任先の拠点に確認が必要です
非英語圏への赴任では、英語が通じる範囲が職場の中だけに限られる場合もあります。前任者や現地の拠点に、職場と生活で使う言語を事前に聞いておくと、準備の配分を決めやすくなります。
準備の前に今の英語力と赴任先の条件を確認する
英語の準備を始める前に、今の英語力と赴任先の条件を確認しましょう。今の力と現地で求められる力の差が分からないと、やるべき学習を選べないからです。
たとえば、TOEIC L&Rのスコアは十分でも英語を話した経験がほとんどない方は、文法の復習より話す練習を優先したほうが、着任後に困る場面を減らせます。確認したい項目は、以下のとおりです。
- 赴任の時期と、赴任までに使える学習時間
- 会社に赴任者向けの英語の基準や研修があるか
- 赴任先の職場の共通語と、生活で使う言語
- 担当する業務(管理職・営業・技術など)と、英語でやり取りする相手
- 家族を帯同するか、子どもが現地の学校に通うか
今の英語力は、TOEIC L&Rなどの試験のスコアに加え、自分の仕事を英語で1分説明できるかを録音して確かめると、話す力の現状も分かります。上記の5項目を把握したうえで、次の章の場面別の準備に進みましょう。
海外赴任で英語を使う場面【仕事・生活・家族の3つ】
海外赴任で英語を使う場面は、仕事・生活・家族の3つに分かれます。仕事の英語は社内の資料やメールを手がかりに準備できますが、生活と家族の場面は相手も話題も事前に予想しにくく、着任直後に戸惑いやすい分野です。
ここでは、3つの場面ごとに、英語でやり取りする相手と求められる力を紹介します。
仕事で英語を使う場面
仕事で英語を使う場面は、会議・メール・チャット・電話・部下や取引先との1対1のやり取りが中心です。赴任者は本社とのやり取りに加えて、現地スタッフへの指示や現地の取引先との交渉を担うことが多いためです。
仕事で英語を使う主な場面と、求められる力は以下のとおりです。
場面 | 相手 | 求められる力 |
|---|---|---|
社内の定例会議・打ち合わせ | 現地スタッフ・上司 | 聞き取り、報告、意見を言う |
メール・チャット | 社内外の担当者 | 用件を短く正確に書く |
電話・オンライン会議 | 取引先・他拠点 | 表情なしで聞き取る、聞き返す |
部下との1on1・指示 | 現地の部下 | 依頼・確認・フィードバックを伝える |
商談・交渉 | 現地の取引先 | 条件の説明、質問への受け答え |
※英語の窓口編集部が整理した主な場面。担当業務によって比重は変わります
ただし、すべての場面を一度に準備する必要はありません。自分の業務で毎週ある場面から順に、使う言い回しを準備しましょう。
生活で英語を使う場面
生活で英語を使う場面は、着任直後の手続きに集中します。住居の契約・銀行口座の開設・携帯電話の契約などは、着任から数週間のうちに済ませる必要があるためです。
生活で英語を使う主な場面は、以下のとおりです。
- 住居の契約・入居後の修理の依頼
- 銀行口座の開設・携帯電話の契約
- 病院・薬局での症状の説明
- 役所・入国管理などの行政手続き
- 買い物・飲食店・タクシーなどの日常のやり取り
行政手続きや住居の契約は、会社の担当者や不動産会社が手伝ってくれる場合もあります。どこまで会社のサポートがあるかを赴任前に確認しておくと、自分で準備するフレーズを絞り込めます。
家族の帯同で増える場面
家族を帯同する場合は、子どもの学校や家族の通院など、英語を使う場面が増えます。仕事の英語は会社の同僚に助けてもらえますが、学校の先生や近所の方とのやり取りは、自分か家族が直接対応する場面が多いためです。
たとえば、子どもが現地校やインターナショナルスクールに通う場合は、入学の手続き・保護者面談・欠席の連絡を英語でする場面があります。ただし、日本人学校に通う場合は、学校とのやり取りの多くを日本語でできます。
家族の誰がどの場面を担当するかを赴任前に話し合い、担当する場面のフレーズを家族で準備しておきましょう。
海外赴任までの期間別プラン【6ヶ月前・3ヶ月前・1ヶ月前】
海外赴任までの準備は、基礎 → 仕事の型 → 生活の英語の順に進めると、時間を無駄にしにくくなります。基礎の文法と単語が抜けたままでは、仕事の言い回しを覚えても応用が利かず、生活のフレーズは赴任直前に覚えたほうが記憶に残りやすいためです。
ここでは、英語の窓口編集部が作成した期間別のプランを、3つのSTEPと期間が短い場合の進め方に分けて紹介します。
【STEP1/6ヶ月前〜】文法・単語・リスニングの基礎を固める
赴任の6ヶ月以上前は、中学レベルの文法と基本の単語を復習し、英語を聞き取る基礎を作る時期です。会議やメールの英語も、中学で習う文法と基本の単語で組み立てられている部分が多いからです。
STEP1でやることは、以下のとおりです。
- 中学レベルの文法書を1冊通して復習し、つまずいた単元を洗い出す
- ビジネスでよく使う単語を、自分の業界の言葉から優先して覚える
- 音声を聞きながら少し遅れて声に出すシャドーイングで、聞き取りの基礎を作る
- 日本語の短い文を見てすぐ英語にする瞬間英作文で、文を組み立てる速さを上げる
ただし、基礎の復習だけで半年を使い切ると、話す練習が足りないまま赴任を迎えます。STEP1の後半から、週に数回は英語を声に出して話す時間を作りましょう。
【STEP2/3ヶ月前〜】自分の仕事を英語で説明する型を作る
赴任の3ヶ月前からは、自己紹介と担当業務の説明、会議とメールの定型表現を準備します。着任後の最初の1ヶ月は、自己紹介・業務の引き継ぎ・初回の会議と、自分の仕事を説明する場面が続くためです。
たとえば、自分の部署・担当業務・赴任先での役割を英語で3文ずつ書き、オンライン英会話などで声に出して説明してみると、言えない部分がはっきりします。会議の言い回しは英語の会議で使えるフレーズ、メールの構成は英語メールの書き方とテンプレートで場面別にまとめています。
STEP2で準備したい項目は、以下のとおりです。
- 30秒と2分の自己紹介(名前・経歴・赴任先での役割)
- 担当業務と自社の製品・サービスの説明
- 会議での報告・意見・聞き返しの言い回し
- 依頼・確認・お礼のメールの型
ただし、書いた英文を丸暗記するだけでは、質問されたときに対応できません。説明の後に相手から聞かれそうな質問を3つ考え、答えを声に出して練習しておきましょう。
【STEP3/1ヶ月前〜】生活の英語と赴任先の情報を準備する
赴任の1ヶ月前からは、生活の手続きで使うフレーズと、赴任先の職場や文化の情報を準備します。住居や銀行などの手続きは着任直後に集中するため、直前に覚えたほうが現地ですぐに使えるからです。
STEP3でやることは、以下のとおりです。
- 住居・銀行・病院・学校で使うフレーズを、自分の状況に合わせて書き出す
- 前任者に、現地の会議の進め方・よく使う社内用語・取引先の情報を聞く
- 赴任先の住所・勤務先の電話番号・保険の情報を、英語で言えるように確認する
- 着任後1週間の予定(手続き・あいさつ・会議)を英語でメモしておく
ただし、赴任の直前は引っ越しや引き継ぎで学習時間を取りにくくなります。1日15分でも、話す練習を止めずに続けましょう。
赴任まで1ヶ月を切っている場合
赴任まで1ヶ月を切っている場合は、基礎の復習を後回しにして、聞き返し・自己紹介・生活の手続きの3つに絞りましょう。1ヶ月で英語力全体を上げるのは難しく、現地で最初に必要になる場面を乗り切る準備のほうが効果を実感しやすいからです。
短期間で準備するときの優先順位は、以下のとおりです。
- 聞き返し・確認の言い回しを5つ覚える
- 30秒の自己紹介と、担当業務の説明を言えるようにする
- 住居・銀行・病院のフレーズを手元のメモにまとめる
- 文法・単語の基礎は、赴任後に続ける計画を立てる
上記の4つを準備しておけば、着任直後の数週間を、聞き返しながら乗り切る土台ができます。
海外赴任前に優先して身につけたい英語の力5つ
海外赴任前に優先したいのは、聞き返す力・会議で発言する力・メールで用件を伝える力・電話で聞き取る力・生活の英語の5つです。赴任直後は英語を完璧に話すことより、分からないときに確認して仕事を止めないことが求められるためです。
ここでは、5つの力の優先度を表で示し、仕事で使う4つの力の準備のしかたを解説します。生活の英語は、次の章でフレーズを紹介します。
5つの力を、使う頻度と準備のしかたで比較します。
力 | 使う場面 | 準備のしかた |
|---|---|---|
聞き返す・確認する | 会議・電話・生活のすべて | 定型の言い回しを5つ覚える |
会議で発言する | 社内の定例会議・打ち合わせ | 報告と意見の型を作り、事前にメモする |
メール・チャットで用件を伝える | 社内外のやり取り | 依頼・確認・お礼の型を用意する |
電話で聞き取る | 取引先・他拠点・生活の手続き | 要件を先に伝え、復唱して確認する |
生活の英語 | 住居・銀行・病院・学校 | 場面ごとのフレーズをメモにまとめる |
※英語の窓口編集部が整理した優先度の目安
上記の5つのうち、聞き返す力はすべての場面で使うため、最初に準備しましょう。
聞き返す・確認する力
聞き返す力は、海外赴任の英語で最初に身につけたい力です。聞き取れないまま話を進めると、指示や決定事項を誤解したまま仕事を進めることになり、後から修正する手間が増えるからです。
聞き返し・確認に使える言い回しは、以下のとおりです。
英語 | 日本語 | 使う場面 |
|---|---|---|
Sorry, could you say that again? | すみません、もう一度言っていただけますか。 | 聞き取れなかったとき |
Could you speak a little more slowly? | もう少しゆっくり話していただけますか。 | 話が速いとき |
Just to confirm, you need the report by Friday? | 確認ですが、報告書は金曜日までに必要ですか。 | 期限や数字を確かめるとき |
What do you mean by "rollout"? | 「rollout」とはどういう意味ですか。 | 知らない言葉が出たとき |
Could you put that in the chat? | チャットに書いていただけますか。 | オンライン会議で |
※英語の窓口編集部が作成
ただし、何度も聞き返すことに遠慮して、分かったふりをするのは避けましょう。期限・数字・担当者の3つは、聞き取れたと思っても復唱して確かめると、行き違いを防げます。
会議で発言する力
会議で発言する力は、報告と意見の型を決めておくと短期間で伸ばせます。英語の会議は開始・議題の確認・議論・まとめという流れがおおむね決まっており、場面ごとに使う言い回しを用意できるためです。
たとえば、報告は「Here's a quick update on ~.(〜について簡単に報告します)」、意見は「I think we should ~. The main reason is that ~.(〜すべきだと思います。主な理由は〜です)」の型で話すと、文を一から組み立てずに済みます。会議の前に、議題ごとに言いたいことを英語で1文メモしておくと、発言のタイミングを逃しにくくなります。
ただし、現地の会議では、日本の会議より議論の途中で発言を求められる場合があります。場面別のフレーズは、英語の会議で使えるフレーズで10場面に分けて紹介しています。
会議の準備でやることは、以下のとおりです。
- 議題(アジェンダ)を事前に読み、知らない用語を調べる
- 議題ごとに、自分の結論を英語で1文書いておく
- 決まったこと・担当・期限を、会議の最後に復唱する
上記の3つを毎回続けると、会議の準備にかかる時間も少しずつ短くなります。
メール・チャットで用件を伝える力
メールとチャットは、型を使えば英語が得意でなくても正確に書きやすい手段です。書く前に調べる時間があり、相手の文面から言い回しを借りることもできるからです。
英語のメールは「用件 → 詳細 → 相手にしてほしいこと → 締め」の順で書くと、読み手に意図が伝わりやすくなります。依頼・確認・お礼・おわびなど、よく使うメールの型は英語メールの書き方とテンプレートにまとめています。
メール・チャットで準備したい型は、以下のとおりです。
- 依頼:Could you send me ~ by Friday?
- 確認:I'd like to confirm ~.
- お礼:Thank you for your quick reply.
- 返信の保留:I'll get back to you by tomorrow.
※例文は英語の窓口編集部が作成
ただし、チャットはメールより短く、くだけた書き方が使われる場合があります。赴任先の同僚がどの程度くだけた書き方をしているかを見て、合わせていきましょう。
電話で聞き取る力
電話は、海外赴任の英語で難しく感じやすい場面です。表情や資料の手がかりがなく、音声だけで聞き取る必要があるためです。
電話で用件を伝えるときは、最初に「I'm calling about ~.(〜の件でお電話しました)」と用件を言うと、相手も話の流れをつかみやすくなります。聞き取れなかった数字や名前は「Could you spell that for me?(つづりを教えていただけますか)」と頼み、最後に要点を復唱して確認しましょう。
電話を受ける側になったときのために、以下の言い回しも準備しておくと安心です。
- Could I have your name, please?(お名前をうかがえますか)
- He's not at his desk right now.(ただいま席を外しています)
- Could I take a message?(ご伝言をうかがいましょうか)
- Could you send me the details by email?(詳細をメールで送っていただけますか)
※例文は英語の窓口編集部が作成
ただし、込み入った内容は電話だけで済ませず、要点をメールで送ってもらうと行き違いを防げます。
生活場面で使える英語フレーズ【銀行・病院・住居・学校】
生活場面の英語は、場面ごとに使う言い回しがほぼ決まっています。窓口や受付で聞かれる内容は、名前・住所・目的・日時など限られているため、事前にフレーズを用意しておけば対応しやすくなります。
ここでは、銀行・携帯電話、病院・薬局、住居、子どもの学校の4場面で使えるフレーズを紹介します。フレーズはすべて英語の窓口編集部が作成したもので、手続きの内容や必要書類は国・地域によって違うため、現地の窓口で確認してください。
銀行・携帯電話の契約で使うフレーズ
銀行と携帯電話の契約では、目的を最初に伝え、必要な書類を確認するのが基本です。必要な書類は国や会社によって違い、窓口で確認してから出直す場合もあるためです。
英語 | 日本語 |
|---|---|
I'd like to open a bank account. | 銀行口座を開設したいです。 |
What documents do I need to bring? | どの書類を持ってくればよいですか。 |
I've just moved here for work. | 仕事で引っ越してきたばかりです。 |
I'd like to get a new SIM card. | 新しいSIMカードがほしいです。 |
Is there a monthly fee for this plan? | このプランに月額料金はかかりますか。 |
※英語の窓口編集部が作成
ただし、契約の条件や手数料は、聞き取れたと思っても書面で確認しましょう。
病院・薬局で使うフレーズ
病院と薬局では、症状・いつから・どこが痛むかを短く伝える言い回しを準備しておきます。体調が悪いときは英文を組み立てる余裕がなく、事前に用意したメモを見せるほうが確実に伝わるためです。
英語 | 日本語 |
|---|---|
I'd like to make an appointment. | 予約をしたいです。 |
I've had a fever since yesterday. | 昨日から熱があります。 |
It hurts here. | ここが痛みます。 |
I'm allergic to penicillin. | ペニシリンにアレルギーがあります。 |
How often should I take this medicine? | この薬はどのくらいの間隔で飲めばよいですか。 |
※英語の窓口編集部が作成
ただし、病気やけがの説明は誤解が大きな問題につながります。持病・服用中の薬・アレルギーは英語で書いたメモを用意し、会社の保険や日本語で受診できる医療機関の有無も赴任前に確認しておきましょう。
住居の契約・修理の依頼で使うフレーズ
住居では、契約時の確認と、入居後の修理の依頼で英語を使います。設備の故障は入居後に起きることが多く、管理会社や大家に自分で連絡する場面があるためです。
英語 | 日本語 |
|---|---|
Are utilities included in the rent? | 家賃に光熱費は含まれていますか。 |
How long is the lease? | 契約期間はどのくらいですか。 |
The air conditioner isn't working. | エアコンが動きません。 |
There's a leak under the kitchen sink. | 台所の流しの下から水が漏れています。 |
When can someone come to fix it? | いつ修理に来てもらえますか。 |
※英語の窓口編集部が作成
ただし、修理の依頼は電話より、写真を付けたメールやメッセージで送ると状況が正確に伝わります。
子どもの学校で使うフレーズ
子どもの学校では、欠席の連絡・面談・持ち物の確認で英語を使います。学校からの連絡はメールやアプリで届くことも多く、保護者が読んで返信する場面があるためです。
英語 | 日本語 |
|---|---|
My son will be absent today because he has a cold. | 息子は風邪のため、今日は欠席します。 |
Could we schedule a meeting with his teacher? | 担任の先生との面談を設定していただけますか。 |
What does she need to bring tomorrow? | 明日、娘は何を持っていけばよいですか。 |
She is still learning English. | 娘はまだ英語を勉強中です。 |
Is there any support for students who are learning English? | 英語を学んでいる生徒向けのサポートはありますか。 |
※英語の窓口編集部が作成
学校とのやり取りを家族の誰が担当するかを決め、担当する方がフレーズを準備しておきましょう。
英語と一緒に準備したい現地の文化と働き方
海外赴任では、英語に加えて、現地の文化や働き方の違いも準備しておく必要があります。正しい英語を話していても、会議での発言のしかたや依頼の伝え方が現地の習慣と合わないと、意図が誤って伝わる場合があるためです。
ここでは、赴任前に確認しておきたい働き方の違いを、チェック項目で紹介します。
赴任先の前任者や現地スタッフに確認したい項目は、以下のとおりです。
- 会議で発言する頻度と、反対意見の伝え方
- 上司・部下・取引先を名前で呼ぶか、敬称を付けるか
- 勤務時間・休暇・残業についての考え方
- 評価やフィードバックの伝え方
- 宗教・祝日・食事で配慮が必要なこと
上記の項目は、同じ国でも会社や職場によって違います。国ごとの一般論をうのみにせず、赴任先の職場で実際にどうしているかを前任者に聞いておきましょう。英語を使う職場の働き方は、外資系企業で求められる英語力でも紹介しています。
英語ができないまま海外赴任するときの対処法
英語ができないまま海外赴任が決まっても、準備と周りの助けを組み合わせれば、着任直後を乗り切ることは可能です。赴任者に求められるのは仕事の成果であり、英語は手段の1つにすぎないため、英語が不十分な部分は道具や人の助けで補えます。
ここでは、英語が不十分なときに困る場面と対処法、赴任前に用意しておく助け、翻訳ツールの使いどころを紹介します。
英語が不十分なときに困る場面と対処法
英語が不十分なまま赴任すると、会議・指示・生活の手続きで困る場面が出てきます。困る場面を事前に知っておけば、場面ごとに対処法を用意できるからです。
英語が不十分なときに困りやすい場面と、対処法を以下にまとめます。
困る場面 | 起こりやすいこと | 対処法 |
|---|---|---|
会議 | 議論についていけず、発言できない | アジェンダを事前に読み、結論を1文メモする。会議後に議事録で確認する |
部下への指示 | 意図が伝わらず、作業がやり直しになる | 指示は口頭とメールの両方で伝え、相手に要点を復唱してもらう |
取引先とのやり取り | 条件の聞き違いが起きる | 数字・期限は書面で確認する。必要なら同僚に同席を頼む |
職場の人間関係 | 雑談に入れず、関係を深めにくい | 週末の過ごし方など、決まった話題の言い回しを用意する |
生活の手続き・緊急時 | 症状や状況を説明できない | 住所・持病・連絡先を英語で書いたメモを持ち歩く |
※英語の窓口編集部が整理した一例
上記の対処法の多くは、英語力そのものではなく確認の手順で行き違いを防ぐ方法です。英語の学習と並行して、確認の手順を習慣にしましょう。
赴任前に用意しておく助け
赴任前に、英語が不十分な部分を補ってくれる人と道具を用意しておきましょう。着任後に困ってから探すより、事前に頼れる先を決めておくほうが、困った場面ですぐに相談できるからです。
赴任前に確認・用意しておきたい助けは、以下のとおりです。
- 前任者からの引き継ぎ資料と、現地でよく使う社内用語の一覧
- 日本語と英語の両方を話せる現地スタッフ・同僚
- 会社の赴任者向け研修・語学支援の制度
- 自分の業務でよく使う英文をまとめた定型文集
ただし、通訳や同僚に頼りきりになると、赴任期間が終わるまで英語が伸びないままになります。助けを借りながらも、自分で話す場面を少しずつ増やしましょう。
翻訳ツール・AIの使いどころと注意点
翻訳ツールやAIは、メールの下書きや知らない単語の確認など、時間をかけて確認できる場面で役立ちます。英文を一から書く時間を減らせ、自分の書いた英文の誤りに気づくきっかけにもなるためです。
たとえば、日本語で書いたメールの要点を翻訳ツールで英語にし、送る前に自分で読み返して意味を確かめると、メールにかかる時間を短くできます。ただし、翻訳結果をそのまま送ると、敬語の度合いや細かい意味がずれる場合があります。
翻訳ツール・AIを仕事で使う際は、以下の点に注意しましょう。
- 社外秘の情報や個人情報を入力してよいか、社内規定を確認する
- 数字・日付・固有名詞が正しく訳されているかを確かめる
- 会議や雑談など、その場で話す場面は翻訳ツールに頼りにくいと理解しておく
翻訳ツールは書く場面の補助として使い、話す力は練習で伸ばすと割り切ると、使い分けで迷いにくくなります。
海外赴任後に現地で英語を伸ばす方法3つ
海外赴任後は、毎日の仕事そのものが英語の教材になります。会議・メール・雑談で使う英語に毎日触れられるため、使った言い回しを記録して振り返るだけでも、仕事で必要な英語が身につきやすい環境です。
ここでは、現地で英語を伸ばす方法を3つ紹介します。
仕事で使った言い回しをストックする
現地で英語を伸ばす方法の1つ目は、仕事で使った・聞いた言い回しを記録することです。自分の職場で実際に使われている言い回しは、教材の例文より次に使う場面が多いからです。
たとえば、同僚のメールで使いやすい表現を見つけたらメモに書き写し、会議で言えなかったことは会議後に英文にしておきます。ストックしておきたい言い回しは、以下のとおりです。
- 同僚のメールで使われていた依頼・お礼の表現
- 会議で聞き取れなかった単語・社内用語
- 会議で言いたかったのに言えなかった1文
週に1回メモを見返し、次の会議で1つ使ってみると、ストックした言い回しが使える英語に変わっていきます。
現地の同僚に協力してもらう
現地の同僚に、英語の誤りや分かりにくい点を指摘してもらうのも効果的です。仕事の文脈を知っている同僚からの指摘は、自分の業務にそのまま生かせるためです。
たとえば、「If my English is unclear, please let me know.(私の英語が分かりにくければ教えてください)」と最初に伝えておくと、同僚も指摘しやすくなります。ただし、指摘を頼む相手や頻度は、相手の業務の負担にならない範囲にとどめましょう。
同僚に協力を頼むときのポイントは、以下のとおりです。
- 会議やメールの後に、1点だけ確認したいことを聞く
- 指摘してもらったら、次の場面で使い直す
- お礼を言葉で伝える
上記のポイントを守ると、同僚との関係を深めながら英語の誤りを直せます。
オンライン英会話やコーチングで話す練習を続ける
赴任後も、オンライン英会話などで話す練習の時間を確保しておくと、英語の伸びが止まりにくくなります。仕事では言い慣れた表現で済ませがちで、新しい表現を試す機会を自分で作らないと増えないためです。
独学やオンライン英会話で、会議とメールの練習を自分で計画して続けられる方は、独学で十分に伸ばせます。一方、業務が忙しく学習の計画づくりや継続に不安がある方は、赴任前から英語コーチングで学習計画と練習の相手を確保する方法もあります。海外赴任・出張向けのスクールは海外赴任・出張向けの英語コーチング一覧で料金・期間から絞り込めるほか、ビジネス英語コーチング・スクールおすすめで選び方と比較をまとめています。
独学とコーチングの向き不向きを比較すると、以下のとおりです。
学び方 | 向いている方 | 確認したいこと |
|---|---|---|
独学(教材・アプリ) | 学習の計画を自分で立てて続けられる方 | 話す練習の機会を別に作れるか |
オンライン英会話 | 話す練習の相手がほしい方 | レッスンの時間帯が赴任先の時差に合うか |
英語コーチング | 赴任までの期間が短く、計画と継続の管理も任せたい方 | 料金総額と、赴任後もオンラインで続けられるか |
※英語の窓口編集部が整理した比較
赴任先の時差や勤務時間を踏まえ、無理なく続けられる学び方を選びましょう。
まとめ
- 海外赴任で求められる英語力に共通の基準はなく、企業が赴任者の選抜で参考にするTOEIC L&RスコアはIIBCの英語活用実態調査2022で確認できる
- 英語を使う場面は仕事・生活・家族の3つで、着任直後は生活の手続きと自己紹介が集中する
- 赴任までの準備は「6ヶ月前:基礎 → 3ヶ月前:仕事の型 → 1ヶ月前:生活の英語」の順に進める
- 最初に身につけたいのは聞き返す力で、期限・数字・担当者は復唱して確認する
- 英語が不十分な部分は、前任者・同僚・翻訳ツールの助けと確認の手順で補える
まずは赴任までの残りの期間を確認し、早見表の該当する行から準備を始めましょう。
よくある質問
海外赴任に必要な英語力はTOEIC何点ですか?
すべての企業に共通する基準はありません。企業が海外赴任者の選抜で要件・参考とするTOEIC L&Rスコアは、IIBCの「英語活用実態調査2022」で確認できます。勤務先に基準がある場合は、人事部門に点数と期限を確認してください。
英語ができないのに海外赴任が決まったら何から始めればいいですか?
赴任まで時間が少ない場合は、聞き返し・自己紹介・生活の手続きの3つに絞って準備します。「Sorry, could you say that again?」などの聞き返しを先に覚え、期限や数字は復唱して確認すると、英語が不十分でも仕事の行き違いを減らせます。
海外赴任の英語の準備は何ヶ月前から始めればいいですか?
6ヶ月以上前に始められると、文法・単語の基礎の復習から話す練習まで順に進められます。3ヶ月前からは自己紹介・会議・メールの型、1ヶ月前からは銀行・病院・住居などの生活のフレーズを準備するのが一例です。
海外駐在で英語が話せないとどうなりますか?
会議で発言できない、部下への指示が伝わらない、病院で症状を説明できないなどの場面で困ります。指示は口頭とメールの両方で伝える、数字は書面で確認する、症状や持病を英語で書いたメモを持つといった手順で、困る場面を減らせます。
非英語圏への海外赴任でも英語は必要ですか?
非英語圏でも、職場の共通語が英語であれば仕事で英語を使います。ただし、生活では現地語が必要な場面もあるため、赴任先の職場と生活で使う言語を前任者や現地の拠点に確認しておきましょう。
出典・参考
- 英語活用実態調査(企業・団体、ビジネスパーソン)2022(一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)) 2026年10月11日参照
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執筆
英語の窓口編集部
英語の窓口/編集部
英語コーチング・TOEICコーチングの口コミ・比較サイト「英語の窓口」の編集部。スクールの料金・口コミ比較と、TOEIC・英会話の勉強法やAI英会話の活用法を発信しています。