TOEIC Part5の解き方と対策|問題タイプ別のコツと時間配分
TOEIC Part5の解き方を、品詞・動詞の形・前置詞と接続詞・代名詞・語彙などの問題タイプ別に自作の例題で解説します。選択肢からタイプを見分ける方法、時間配分の目安、よくあるミス、練習の4STEP、公式教材までIIBCの公式情報をもとに紹介します。
TOEIC Part5は、選択肢を先に見て問題タイプを判断し、タイプごとに決まった場所を確認して解くのが基本です。品詞・代名詞は空所の前後、動詞の形は主語と時を表す語句、語彙は文全体の意味で答えを決め、30問を10分前後(編集部の目安)で解き終えることを目指します。
この記事でわかること
TOEIC Part5は、リーディング75分・100問のうち30問を占める短文穴埋め問題で、誤った解答は減点されません。
Part5の解き方は、選択肢の並び方で品詞・動詞の形・前置詞と接続詞・代名詞・語彙・関係詞などのタイプを判断し、タイプごとに見る場所を決めることです。
Part5の対策は、文法の確認、タイプ別練習、時間を計った30問の通し練習、間違いの分類と解き直しの4STEPで進めます。
要点データ
| Part5の問題数 | 30問短文穴埋め問題・4択 |
|---|---|
| リーディングの時間 | 75分Part5〜Part7の100問 |
| 誤答の減点 | なし正解数に基づいて採点 |
| Part5の時間配分 | 10分前後1問平均20秒。英語の窓口編集部の目安 |
TOEIC Part5は、1文の空所に入る語句を4つの選択肢から選ぶ短文穴埋め問題で、リーディングセクションの最初に30問出題されます。問われるのは品詞・動詞の形・前置詞と接続詞・代名詞・語彙などの知識で、問題のタイプによって見るべき場所が変わります。
問題のタイプを選択肢から見分けられると、全文を訳さずに答えが決まる問題を短い時間で解き、浮いた時間を長文のPart6・Part7に回せます。
本記事では、Part5の形式と時間配分の目安、選択肢からタイプを見分ける方法、タイプ別の解き方を自作の例題と解説つきでまとめています。さらに、よくあるミス、練習の進め方、公式教材、スコア帯別の重点も紹介します。
TOEIC Part5の解き方の結論|問題タイプ別の早見表
TOEIC Part5の得点は、問題のタイプごとに「どこを見れば答えが決まるか」を知っているかで変わります。同じ30問でも、空所の前後だけで解ける問題と、文全体の意味を取らないと解けない問題が混ざっているためです。
ここでは、問題タイプ別の解き方を1枚の表にまとめたうえで、IIBC公式サイトで確認できるPart5の形式を紹介します。
問題タイプ別の解き方の早見表
Part5の解き方は、選択肢を見てタイプを判断し、タイプごとに決まった場所を確認する流れが基本です。タイプによって答えの根拠になる場所が違うため、毎回全文を訳すより短い時間で根拠にたどり着けるからです。
問題タイプごとの選択肢の特徴と、見る場所は以下のとおりです。
問題タイプ | 選択肢の特徴 | 答えの根拠になる場所 | 全文を読む必要 |
|---|---|---|---|
品詞 | 同じ語の名詞・動詞・形容詞・副詞が並ぶ | 空所の前後の語(冠詞・動詞・名詞など) | 少ない |
動詞の形 | 同じ動詞の時制・態・形が並ぶ | 主語、時を表す語句、目的語の有無 | 主語と時の語句まで |
前置詞と接続詞 | although・despite・becauseなどが並ぶ | 空所の後ろが名詞のかたまりか、主語+動詞か | 前後の関係まで |
代名詞 | they・them・their・themselvesなどが並ぶ | 空所の後ろの名詞の有無、指している名詞 | 指している名詞まで |
語彙 | 同じ品詞で意味の違う語が並ぶ | 文全体の意味、語と語の組み合わせ | 多い |
関係詞・比較など | who・whose・which、more・mostなどが並ぶ | 空所の前の名詞、後ろの文の形、than・theなど | 空所を含む節まで |
※見る場所は英語の窓口編集部による整理です。
早見表のとおり、全文を読む必要が少ないタイプほど短い時間で解けます。以下では、形式と時間配分を確認したうえで、タイプ別の解き方を例題で解説します。
Part5の形式と問題数
Part5は、リーディングセクション(75分間・100問)のうち30問を占める短文穴埋め問題です。不完全な1文を完成させるために、4つの選択肢から最も適当なものを選んで解答用紙にマークします。
リーディングセクションの構成は、以下のとおりです。
Part | 問題の種類 | 問題数 |
|---|---|---|
Part5 | 短文穴埋め問題 | 30問 |
Part6 | 長文穴埋め問題 | 16問(1つの長文に4問ずつ) |
Part7 | 読解問題 | 54問(1つの文書29問・複数の文書25問) |
※2026年10月時点・IIBC公式サイト「テストの形式と構成」より
また、IIBC公式サイトでは、TOEIC L&Rの採点は正解数に基づいて行われ、誤った解答は減点されないと案内されています。分からない問題でも空欄にせず、どれか1つにマークしてから次へ進みましょう。
Part5の時間配分の目安
Part5の時間配分は、リーディング全体の得点に影響します。リーディングは75分で100問を解くため、Part5で時間を使いすぎると、54問あるPart7を最後まで解けなくなるからです。
ここでは、英語の窓口編集部が目安にしている時間配分と、時間内に解き終えるための進め方を2つ紹介します。
30問を10分前後で解き終える
英語の窓口編集部では、Part5の30問を10分前後(1問あたり平均20秒)で解き終えることを目安にしています。10分で終えると、残りの約65分をPart6とPart7に使えるためです。
タイプ別の時間の使い方の目安は、以下のとおりです。
問題タイプ | 1問の目安 | 考え方 |
|---|---|---|
品詞・代名詞 | 5〜10秒 | 空所の前後だけで答えを決める |
動詞の形・前置詞と接続詞 | 10〜20秒 | 主語・時の語句・後ろの形を確認する |
語彙・関係詞など | 20〜40秒 | 文全体の意味を取ってから選ぶ |
※英語の窓口編集部の目安です。IIBCが公表している数字ではありません。
ただし、今の正答率が低い段階で速さだけを求めると、間違いが増えます。最初は時間を計らずに根拠を確かめて解き、正答率が安定してから時間を縮めてください。
迷った問題は1つ選んでマークし、先へ進む
Part5で30秒以上迷った問題は、答えを1つ選んでマークし、先へ進むのが効果的です。すべての問題が同じく正解数で採点されるため、1問に時間をかけるより、解ける問題を取りこぼさないほうが得点につながるからです。
たとえば、語彙問題で選択肢の単語を2つ知らない場合は、知っている単語で入らないものを消し、残った選択肢から1つ選んで次へ進みます。
ただし、IIBC公式サイトの受験要領では、問題用紙への書き込みと、解答用紙の所定欄以外への書き込みが禁止されています。迷った問題に印をつけることはできないため、見直しに頼らず、その場で答えを決めてから次の問題に進んでください。
選択肢から問題タイプを見分ける方法
問題タイプの見分け方は、Part5を速く正確に解くための最初の一歩です。タイプが分かれば、文のどこを読めばよいかが決まり、不要な部分を読む時間を減らせるためです。
ここでは、問題文より先に選択肢を見る理由と、選択肢の並び方からタイプを判断する方法を紹介します。
問題文より先に選択肢を見る
Part5では、問題文を読む前に4つの選択肢を見て、問題のタイプを判断します。問題文を頭から読んでから選択肢を見ると、品詞問題のように空所の前後だけで解ける問題でも、全文を読む時間がかかるからです。
たとえば、選択肢がefficient・efficiently・efficiency・efficienciesであれば、品詞問題と判断して空所の前後だけを見ます。
ただし、選択肢だけで判断できないタイプもあります。語彙問題と判断したときは、文全体を読んでから選ぶ手順に切り替えましょう。
選択肢の並び方でタイプを判断する
Part5の問題タイプは、4つの選択肢が「同じ語の変化形」か「別の語」かでおおよそ判断できます。同じ語の変化形なら文法、別の語なら語彙や前置詞・接続詞の問題になるためです。
選択肢の並び方と、判断できるタイプは以下のとおりです。
選択肢の並び方 | 問題タイプ | 最初に確認すること |
|---|---|---|
語尾だけが違う(-tion・-ive・-lyなど) | 品詞 | 空所の直前・直後の語 |
同じ動詞の変化(sent・was sent・will be sentなど) | 動詞の形 | 主語と、時を表す語句 |
although・despite・because・howeverなど | 前置詞と接続詞 | 空所の後ろに動詞があるか |
he・his・him・himselfなど | 代名詞 | 空所の後ろに名詞があるか |
who・whose・whichなど | 関係詞 | 空所の前の名詞と、後ろの文の形 |
意味の違う同じ品詞の語 | 語彙 | 文全体の意味 |
選択肢を見た時点で確認する場所が決まると、1問ごとに迷う時間が減ります。以下では、タイプごとの解き方を例題で確認します。
TOEIC Part5の問題タイプ別の解き方6つ【自作の例題つき】
Part5のタイプ別の解き方は、答えの根拠になる場所と、確認する順番を決めておくことが中心です。同じタイプの問題は毎回同じ手順で解けるため、手順を決めておくと迷いが減り、解く時間も安定します。
ここでは、6つの問題タイプについて、解き方の手順と例題・解説を紹介します。例題はすべて英語の窓口編集部が作成したもので、TOEICの公式問題ではありません。
品詞問題の解き方
品詞問題は、空所の前後の語から、空所に入る品詞を決めて解きます。選択肢がすべて同じ語の変化形のため、意味ではなく文の中での働きで答えが決まるからです。
品詞を見分ける手がかりになる主な語尾は、以下のとおりです。
品詞 | 主な語尾 | 語の例 | 空所に入る位置の例 |
|---|---|---|---|
名詞 | -tion・-ment・-ance・-ity・-ness | appreciation・development | 冠詞・所有格・形容詞の後ろ、前置詞の後ろ |
形容詞 | -ive・-ful・-able・-ous・-al | appreciative・reliable | 名詞の前、be動詞の後ろ |
副詞 | -ly | efficiently・carefully | 動詞・形容詞・文全体を説明する位置 |
動詞 | -ize・-ify・-en | generalize・simplify・widen | 主語の後ろ、助動詞の後ろ |
【例題1・品詞(自作)】
The new software makes it possible to process orders more ------- than before.
(A) efficient (B) efficiently (C) efficiency (D) efficiencies
【例題2・品詞(自作)】
The manager expressed her ------- for the team's hard work.
(A) appreciate (B) appreciative (C) appreciation (D) appreciatively
例題1の正解は(B)です。空所は動詞processを後ろから説明する位置にあり、more ------- thanの比較の形でも、動詞を説明するのは副詞のefficientlyです。例題2の正解は(C)で、所有格herの後ろには名詞が入るため、名詞のappreciationを選びます。
ただし、語尾が例外の語もあります。friendlyやcostlyは-lyで終わっても形容詞のため、語尾だけで決めず、空所の位置と合わせて判断してください。
動詞の形の問題の解き方
動詞の形の問題は、主語・時を表す語句・目的語の有無の3点を順に確認して解きます。主語の数で単数形か複数形か、時の語句で時制、目的語の有無で能動態か受動態かが決まるからです。
【例題3・動詞の形(自作)】
The quarterly report ------- to all department heads at the end of last week.
(A) sent (B) was sent (C) will be sent (D) is sending
【例題4・動詞の形(自作)】
The list of approved suppliers ------- updated every month.
(A) is (B) are (C) be (D) being
例題3の正解は(B)です。主語のreportは「送られる」側で、空所の後ろに目的語がないため受動態になり、last weekから過去形のwas sentを選びます。例題4の正解は(A)で、主語の中心はsuppliersではなくlistのため、単数のisが入ります。
ただし、主語と動詞の間に前置詞句や関係詞節が入ると、直前の名詞を主語と取り違えやすくなります。例題4のof approved suppliersのような修飾語句は、いったん外して主語を探しましょう。
前置詞と接続詞の問題の解き方
前置詞と接続詞の問題は、空所の後ろが名詞のかたまりか、主語と動詞のある文かで選択肢を絞ります。前置詞の後ろには名詞のかたまり、接続詞の後ろには主語と動詞のある文が続くからです。
意味が近く、間違えやすい組み合わせは以下のとおりです。
意味 | 前置詞(後ろは名詞) | 接続詞(後ろは主語+動詞) |
|---|---|---|
〜にもかかわらず | despite・in spite of | although・though・even though |
〜なので | because of・due to | because・since |
〜の間 | during | while |
〜まで(継続) | until | until |
〜までに(期限) | by | by the time |
【例題5・前置詞と接続詞(自作)】
------- the heavy rain, the outdoor event was held as scheduled.
(A) Although (B) Despite (C) Because (D) However
【例題6・前置詞と接続詞(自作)】
Please do not enter the meeting room ------- the cleaning staff have finished.
(A) during (B) until (C) by (D) throughout
例題5の正解は(B)です。空所の後ろはthe heavy rainという名詞のかたまりのため前置詞が入り、「大雨にもかかわらず予定どおり開催された」という意味からdespiteを選びます。例題6の正解は(B)で、後ろにthe cleaning staff have finishedという主語と動詞があるため、選択肢の中で接続詞として使えるuntilだけが入ります。
ただし、howeverは接続詞ではなく副詞で、2つの文を1文につなぐことはできません。howeverを選択肢で見たら、文と文の間にカンマやピリオドがあるかを確認してください。
代名詞の問題の解き方
代名詞の問題は、空所の後ろに名詞があるかと、空所が文のどこにあるかで格を決めて解きます。名詞の前なら所有格、動詞や前置詞の後ろなら目的格、主語の位置なら主格が入るからです。
【例題7・代名詞(自作)】
Ms. Lopez asked the clients to send ------- feedback by Friday.
(A) they (B) them (C) their (D) theirs
【例題8・代名詞(自作)】
Mr. Chen prepared the presentation slides by ------- because his assistant was on vacation.
(A) he (B) his (C) him (D) himself
例題7の正解は(C)です。空所の後ろに名詞feedbackがあるため、所有格のtheirが入ります。例題8の正解は(D)で、by himselfで「自分で、1人で」という意味になり、アシスタントが休暇中だった理由とも合います。
ただし、itやtheyなどの代名詞が何を指すかを問う問題では、単数か複数かの一致も確認が必要です。指している名詞が単数ならit・its、複数ならthey・theirを選びます。
語彙問題の解き方
語彙問題は、文全体の意味を取ったうえで、空所の前後の語と自然に組み合わさる語を選んで解きます。選択肢がすべて同じ品詞のため、文法では絞れず、意味と語の組み合わせ(コロケーション)で答えが決まるからです。
【例題9・語彙(自作)】
Applicants must ------- a copy of their résumé along with the application form.
(A) submit (B) attend (C) achieve (D) expand
【例題10・語彙(自作)】
The company plans to ------- a survey to measure customer satisfaction.
(A) conduct (B) arrive (C) proceed (D) consist
例題9の正解は(A)です。「応募者は申込書と一緒に履歴書の写しを〜しなければならない」という意味から、submit(提出する)を選びます。例題10の正解は(A)で、conduct a surveyは「調査を実施する」という組み合わせです。arrive・proceed・consistはいずれも後ろに目的語を直接取らないため、意味を考える前に外せます。
ただし、語彙問題は知らない単語が選択肢にあると、解き方の工夫だけでは正解できません。普段の練習で、conduct a surveyのように語と語の組み合わせで覚えておくことが重要です。
関係詞・比較などの文法問題の解き方
関係詞や比較の問題は、空所の前後の形から、文法のルールに当てはめて解きます。関係詞は空所の前の名詞と後ろの文の形、比較はthanやtheなどの目印の語で答えが決まるからです。
【例題11・関係詞(自作)】
The employee ------- proposal was selected will receive a special bonus.
(A) who (B) whom (C) whose (D) which
例題11の正解は(C)です。空所の後ろのproposalは「その社員の提案」という意味で、名詞の前に置いて所有を表す関係代名詞whoseが入ります。
関係詞・比較などで確認する目印は、以下のとおりです。
- 空所の前の名詞が人か物か(who・which)
- 空所の後ろの文に主語や目的語が欠けているか(関係代名詞・関係副詞)
- 空所の後ろにthanがあるか(比較級)
- 空所の前にtheがあり、範囲を示す語句があるか(最上級)
上記の目印を空所の前後で探すと、全文を訳さなくても答えを絞り込めます。ただし、例題11のように関係詞の後ろの文が長い場合は、動詞がどこにあるかを確かめてから選びましょう。
Part5でよくあるミスと対処法
Part5の失点は、知識の不足だけでなく、解き方の手順のミスからも起こります。知っている文法事項でも、確認する場所を飛ばすと、ひっかけの選択肢を選んでしまうためです。
ここでは、Part5でよくあるミスを原因と対処法の表にまとめ、特に多い3つのミスを解説します。
よくあるミスの一覧
Part5のミスは、パターンごとに対処法が決まっています。間違えた原因を分類すると、次の練習で同じ確認を手順に入れられるからです。
よくあるミスと原因・対処法は、以下のとおりです。
よくあるミス | 原因 | 対処法 |
|---|---|---|
空所の直前の名詞に動詞を合わせてしまう | 修飾語句を含めて主語を探していない | 前置詞句・関係詞節を外して主語を探す |
品詞問題で意味から選んでしまう | タイプを判断せずに全文を訳している | 選択肢を先に見て、空所の位置から品詞を決める |
語彙問題を空所の前後だけで解いてしまう | 文の後半の条件を読んでいない | 語彙問題と判断したら文末まで読む |
althoughとdespiteを意味だけで選ぶ | 空所の後ろの形を確認していない | 後ろに動詞があるかを先に確認する |
1問に1分以上かけてしまう | 迷ったときの判断基準がない | 30秒で決まらなければ1つ選んで先へ進む |
表のミスのうち、自分に当てはまるものを2〜3個選び、練習のたびに意識すると失点を減らせます。
主語を取り違える
主語の取り違えは、動詞の形の問題で起こりやすいミスです。主語と動詞の間にof〜やwho〜などの修飾語句が入ると、空所の直前の名詞を主語と思い込みやすいからです。
たとえば、The results of the survey ------- posted online.では、空所の直前はsurveyですが、主語の中心はresultsのため、複数に合わせたareやwereが入ります。
ただし、主語を探すために全文を訳す必要はありません。前置詞から始まるかたまりを外し、残った名詞を主語として確認するだけで判断できます。
空所の前後だけで答えを決めてしまう
空所の前後だけで答えを決めるミスは、語彙問題や接続詞の問題で起こります。空所の前後だけを見ると複数の選択肢が文法的に入り、文全体の意味で初めて1つに決まる問題があるためです。
たとえば、接続詞の問題でbecauseもalthoughも後ろに主語と動詞が続く形は同じため、前後の内容が「理由」か「逆の内容」かを読まないと選べません。
ただし、すべての問題で全文を読むと時間が足りなくなります。品詞・代名詞は前後で決め、語彙・接続詞は全文を読む、というようにタイプで読む範囲を使い分けてください。
正解しただけで復習を終える
正解した問題の復習を省くことも、Part5の得点が伸びない原因の1つです。たまたま正解した問題は、次に同じタイプが出たときに間違える可能性が残るからです。
たとえば、例題5でdespiteを「なんとなく」選んで正解した場合、despiteが前置詞でalthoughが接続詞だと説明できなければ、知識として身についていません。
ただし、正解した問題をすべて解き直す必要はありません。答えに迷った問題と、根拠を説明できない問題だけに印をつけて復習しましょう。
TOEIC Part5の対策と勉強法【練習の進め方4STEP】
Part5の対策は、文法の基礎を固めてから、タイプ別の練習、時間を計った練習の順に進めると効果が出やすくなります。基礎の知識がないまま時間を計って解いても、解説が理解できず、同じ間違いを繰り返すためです。
ここでは、Part5の練習を4STEPで紹介します。リスニングを含むTOEIC全体の勉強の進め方は、TOEIC勉強法|スコア別の独学のやり方とPart別の対策でまとめています。
【STEP1】中学〜高校基礎の文法を確認する
Part5の練習を始める前に、品詞・時制・受動態・関係詞などの中学〜高校基礎の文法を確認します。Part5の文法問題は、空所の前後の形からルールに当てはめて解くため、ルールを知らないと手順を使えないからです。
確認しておきたい文法事項は、以下のとおりです。
- 品詞の働き(名詞・動詞・形容詞・副詞)
- 時制・受動態・主語と動詞の一致
- 前置詞と接続詞の違い
- 代名詞の格(主格・所有格・目的格・再帰代名詞)
- 関係詞・比較
ただし、文法書を最初から最後まで終えてから問題を解く必要はありません。上記の項目を一通り確認したら、STEP2の問題演習で間違えた項目を文法書に戻って確認する流れで進めましょう。
【STEP2】タイプ別にまとめて解く
文法の確認が終わったら、同じタイプの問題をまとめて解き、タイプごとの手順を身につけます。同じタイプを続けて解くと、選択肢の見分け方と確認する場所が定着しやすいためです。
たとえば、1日目は品詞問題、2日目は動詞の形の問題というように、日ごとにタイプを決めて10〜20問ずつ解きます。間違えた問題は、正解の根拠と、ほかの選択肢が入らない理由を自分の言葉で説明できるまで確認します。
ただし、タイプ別の練習だけでは、本番のように選択肢を見てタイプを判断する練習になりません。タイプごとの手順に慣れたら、STEP3の通しの練習に進んでください。
【STEP3】時間を計って30問を通して解く
タイプ別の手順に慣れたら、タイマーで時間を計り、30問を通して解きます。本番ではタイプが混ざって出題されるため、選択肢を見てタイプを判断し、手順を切り替える練習が必要だからです。
たとえば、最初は15分を上限にして解き、正答率が安定したら12分、10分と少しずつ時間を縮めます。解き終えたら、時間がかかった問題に印をつけ、タイプ別に何秒使ったかを振り返ります。
ただし、時間を縮めることを優先して正答率が下がった場合は、1つ前の時間に戻します。速さは正答率を保てる範囲で上げていきましょう。
【STEP4】間違えた問題を分類して解き直す
通しの練習で間違えた問題は、原因で分類してから解き直します。原因が「知識不足」か「手順のミス」かによって、次にやるべき練習が変わるためです。
間違えた問題を分類する観点は、以下のとおりです。
原因 | 例 | 次にやること |
|---|---|---|
単語を知らなかった | 語彙問題で選択肢の意味が分からない | 選択肢の単語を例文ごと覚える |
文法を知らなかった | whoseの使い方が分からない | 文法書の該当項目を確認する |
手順を飛ばした | 主語を取り違えた、後ろの形を見なかった | 同じタイプの問題を手順どおりに解き直す |
時間が足りなかった | 語彙問題で迷い続けた | 30秒で決める練習をする |
解き直しでは、正解の選択肢だけでなく、不正解の選択肢の意味と品詞も確認します。不正解の選択肢の単語も、別の問題では正解として出る可能性があるため、まとめて覚えると語彙を効率よく増やせます。
Part5対策に使える公式教材
Part5の練習には、TOEICを開発するETSが制作・監修した公式教材を使うと、本番と同じ形式と難しさで練習できます。IIBC公式サイトでは、公式問題集を実際のテストと同じプロセスで作成した問題を収録した教材として紹介しています。
ここでは、IIBC公式サイトで紹介されている公式教材のうち、Part5の練習に使いやすいものを目的別に紹介します。
目的別の公式教材
Part5の教材は、本番形式で通して解く教材と、問題数を多く解く教材、語彙を覚える教材を組み合わせて選びます。Part5は文法・語彙の知識と処理の速さの両方が問われるため、1冊ですべてをまかなうより目的別に使い分けるほうが練習の偏りを防げるからです。
Part5の練習に使える公式教材は、以下のとおりです。
教材名 | 発売・改訂 | Part5での使い方 |
|---|---|---|
公式TOEIC Listening & Reading 問題集 13 | 2026年10月 | 本番形式の30問を時間を計って解く(STEP3) |
公式TOEIC Listening & Reading トレーニング 2 リーディング編 | 2023年12月 | リーディングの公式問題377問で演習量を増やす(STEP2・STEP3) |
公式TOEIC Listening & Reading プラクティス リーディング編 | 2020年8月 | 350〜700点レベルでリーディングに絞って学習する(STEP2) |
公式TOEIC Listening & Reading 英単語 | 2026年1月 | 過去のテストから選ばれた1,800語で語彙問題に備える |
公式TOEIC Listening & Reading 500+/650+/800+ | 2022年8月/2023年8月/2021年12月 | 目標スコア帯に合わせてPart5を含む全Partを学習する |
※2026年10月時点・IIBC公式サイト「公式教材・問題集」より。収録問題数・対象レベルは公式サイトの案内です。
教材は一度に何冊もそろえず、通しの練習用の公式問題集と語彙の教材から始めると、1冊を最後まで使い切りやすくなります。最初の1冊は、今のスコア帯と練習の段階に合うものから選びましょう。
スキマ時間に使える公式の学習サポート
IIBCの「穴埋めエクササイズ」は、文法問題・語彙問題が毎週1回メールで届く公式の学習サポートです。問題の答えと簡潔な解説はWebページで確認でき、移動時間などのスキマ時間にPart5と同じ形式の問題に触れられます。
穴埋めエクササイズの特徴は、以下のとおりです。
- 毎週1回、メールで穴埋め問題が届く
- 間違えやすい問題が選ばれて配信される
- 答えと簡潔な解説をWebページで確認できる
- 利用にはIIBCの会員登録と配信の希望設定が必要
ただし、週1回の配信だけでは、30問を通して解く練習の代わりにはなりません。机に向かえる日は問題集、移動中は穴埋めエクササイズや単語帳、というように使い分けてください。
スコア帯別のPart5の重点
Part5で優先して身につけることは、今のスコア帯によって変わります。基本の文法が固まっていない段階と、文法は身についていて語彙や速さで失点している段階では、同じ練習をしても伸び方が違うためです。
ここでは、今のスコアを3つに分けて、Part5で優先する練習を紹介します。
スコア帯別の重点の目安
Part5の重点は、500点未満では品詞と基本文法、500〜750点では動詞の形・前置詞と接続詞と語彙、750点以上では語彙問題と処理の速さに置くのが目安です。スコア帯が上がるほど、文法だけで解ける問題での失点が減り、語彙と時間で差がつくからです。
スコア帯別の重点は、以下のとおりです。
今のスコア帯 | Part5の重点 | 時間の考え方 | 練習の例 |
|---|---|---|---|
500点未満 | 品詞・代名詞・基本文法 | 時間より正答率を優先する | STEP1の文法確認と、品詞問題のタイプ別練習 |
500〜750点 | 動詞の形・前置詞と接続詞・語彙 | 15分→12分と少しずつ縮める | タイプ別練習と、30問の通しの練習 |
750点以上 | 語彙・関係詞などの難しい文法・速さ | 10分前後で解き終える | 通しの練習と、不正解の選択肢を含めた語彙の確認 |
※スコア帯の区分と重点・時間は英語の窓口編集部の目安です。
ただし、同じスコア帯でも苦手なタイプは人によって違います。STEP4で分類した間違いの原因を見て、表の重点より自分の失点が多いタイプを優先してください。
Part5を独学で進めて詰まりやすい場面
Part5は、公式教材と文法書があれば独学で対策を進めやすいPartです。問題の形式が毎回同じで、正解の根拠も文法のルールや語の意味として解説で確認できるためです。
ここでは、形式が決まっていても独学で詰まりやすい場面と対処法を紹介し、独学以外の方法を考える目安を示します。
詰まりやすい場面と対処法
Part5の独学で詰まりやすいのは、間違いの原因が自分で分からない場面と、練習を続けられない場面です。原因が分からないと復習で何を直せばよいかが決まらず、練習を続けられないと文法や語彙の知識が定着しないからです。
詰まりやすい場面と対処法は、以下のとおりです。
詰まりやすい場面 | 対処法 |
|---|---|
解説を読んでも正解の理由が分からない | 解説に出てくる文法用語を文法書で確認してから解き直す |
同じタイプの問題を何度も間違える | STEP4の表で原因を分類し、手順のどこを飛ばしたかを書き出す |
正答率は上がったが時間が足りない | タイプ別に1問の時間を記録し、時間がかかるタイプを特定する |
練習が続かない | 1日10問など量を減らし、毎日同じ時間に解く |
上記の対処法で進められる方は、Part5は独学で十分に対策できます。
独学以外の方法を考える目安
独学で足りる方には、公式教材と文法書を使った独学で十分です。一方、受験の期限が近い方や、原因の分析と計画の立て直しを自分でできない方は、講師やコーチに弱点の分析と学習計画を任せる方法もあります。
独学以外の方法を考える目安は、以下のとおりです。
- 昇進・転職などでスコアの提出期限が決まっている
- 受験を重ねてもリーディングのスコアが変わらない
- Part5以外のPartも含めて、何から直せばよいか分からない
- 1人では毎日の練習を続けられない
TOEIC対策のスクールを比べる際は、TOEICに強い塾・スクールのおすすめで選び方と料金をまとめています。ただし、スクールを使う場合も、Part5の問題演習や単語の暗記は自分で進めるため、本記事の解き方と練習の手順はそのまま使えます。
まとめ|TOEIC Part5は問題タイプの見分けから始める
本記事の要点は、以下のとおりです。
- Part5はリーディング75分・100問のうち30問を占める短文穴埋め問題で、誤った解答は減点されない
- 選択肢を先に見て、品詞・動詞の形・前置詞と接続詞・代名詞・語彙・関係詞などのタイプを判断する
- 品詞・代名詞は空所の前後、動詞の形は主語と時の語句、語彙は文全体の意味で答えを決める
- 練習は文法の確認、タイプ別練習、時間を計った30問の通し練習、間違いの分類と解き直しの4STEPで進める
- 時間配分は30問を10分前後で解き終えることを目安にし、迷った問題は1つ選んで先へ進む
まずは公式問題集のPart5を時間を計らずに30問解き、間違えた問題をタイプ別に分類するところから始めましょう。
よくある質問
TOEIC Part5は何問ありますか?
TOEIC Part5は30問です。リーディングセクション(75分間・100問)の最初のPartで、不完全な1文の空所に入る語句を4つの選択肢から選びます。
TOEIC Part5の時間配分はどのくらいが目安ですか?
英語の窓口編集部では、30問を10分前後(1問あたり平均20秒)で解き終えることを目安にしています。品詞・代名詞の問題を短い時間で解き、語彙問題など文全体を読む問題に時間を回します。
TOEIC Part5の対策は何から始めればいいですか?
品詞・時制・受動態・前置詞と接続詞・代名詞などの中学〜高校基礎の文法を確認することから始めます。次に同じタイプの問題をまとめて解き、慣れたら時間を計って30問を通して解きます。
TOEIC Part5のおすすめの勉強法はありますか?
Part5は、間違えた問題を「単語」「文法」「手順のミス」「時間」の原因で分類して解き直す勉強法をおすすめします。解き直しの際は、正解の根拠に加えて、不正解の選択肢の意味と品詞も確認すると語彙を増やせます。
TOEIC Part5は全文を読まないと解けませんか?
全文を読まなくても解ける問題があります。品詞問題や代名詞の問題は空所の前後で答えが決まりますが、語彙問題や意味で選ぶ接続詞の問題は文全体を読む必要があります。
出典・参考
- TOEIC Listening & Reading Test テストの形式と構成(一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)) 2026年10月11日参照
- TOEIC Listening & Reading Test テスト結果について(一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)) 2026年10月11日参照
- TOEIC Listening & Reading Test 受験要領(一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)) 2026年10月11日参照
- 公式教材・問題集(一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)) 2026年10月11日参照
- 穴埋めエクササイズとは(一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)) 2026年10月11日参照
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英語の窓口編集部
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英語コーチング・TOEICコーチングの口コミ・比較サイト「英語の窓口」の編集部。スクールの料金・口コミ比較と、TOEIC・英会話の勉強法やAI英会話の活用法を発信しています。