TOEICの勉強時間の目安は?公式データと必要時間の見積もり方
TOEICの勉強時間に公式の目安はあるのかをIIBC・ETSの資料で確認しました。「100点で200〜300時間」の出典、社会人の学習時間の確認先、正答数から必要時間を見積もる手順、合計時間表とスケジュール例をまとめています。
TOEICで何点上げるのに何時間かかるかを示す公式の調査データは、IIBC・ETSの公開資料では確認できません。よく引用される「100点で200〜300時間」は、1985年の研究をもとにした英語教師向けガイドの大まかな推定です。自分に必要な勉強時間は、公式問題集の正答数の伸びと学習記録から見積もる方法が確実です。
この記事でわかること
TOEICの勉強時間について、IIBC・ETSは「100点上げるのに何時間」を示す調査データを公表しておらず、IIBCのコラムも「〜といわれています」という紹介にとどまる
「100点で200〜300時間」の出典は、1985年の研究をもとにしたOxford University Pressの教師用ガイド(2007年)の推定表
社会人の1週間の英語学習時間はIIBCの英語活用実態調査2022で確認でき、自分の必要時間は正答数の伸びから見積もる
要点データ
| 100点上げる時間を示す公式の調査データ | 確認できずIIBC公式データ・資料(2026年10月確認)。IIBCのコラムは「〜といわれています」と紹介 |
|---|---|
| 「100点で200〜300時間」の出典 | OUPの教師用ガイドの推定表2007年。元データはSaegusa(1985) |
TOEICの勉強時間は、「100点上げるのに200〜300時間」のような数字で紹介されることが多い分野です。一方で、TOEICを運営するIIBC(国際ビジネスコミュニケーション協会)や開発元のETSが、目標スコアまでの勉強時間を調査データとして公表しているわけではありません。
数字の出どころと限界を把握すると、他人の目安に振り回されずに、自分の受験日と1日の学習量を決められます。公式データで分かる社会人の実際の学習時間も、計画を立てる際の参考になります。
本記事では、勉強時間の公式データの有無、よく引用される数字の出典を確認した結果、自分に必要な時間の見積もり方をまとめています。さらに、1日の学習時間と期間の合計時間表、スコア帯別の時間の使い方、1ヶ月・3ヶ月・6ヶ月のスケジュール例も紹介します。TOEIC全体の勉強の進め方は、TOEIC勉強法|スコア別の独学のやり方とPart別の対策で解説しています。
TOEICの勉強時間の目安は?公式データで分かること
TOEICの勉強時間の目安は、IIBC・ETSの公開資料では「何点上げるのに何時間」という調査データとして示されていません。公式に分かるのは、社会人がふだん英語の学習にあてている時間や、英語の学習期間ごとの平均スコアです。
ここでは、勉強時間について公式資料で分かることを早見表にまとめ、IIBCの調査データ・ETSの受験者データの2つを詳しく紹介します。
TOEICの勉強時間について確認できたことを、問いと答えで整理します。
知りたいこと | 確認できたこと | 出典 |
|---|---|---|
100点上げるのに必要な勉強時間 | IIBC・ETSの調査データは確認できず。IIBCのコラムは「300時間前後かかるといわれています」と紹介 | IIBC「公式データ・資料」・IIBCの学習コラム |
「100点で200〜300時間」の出どころ | 英語教師向けのガイドに載った「大まかな推定」の表。元は1985年の研究 | Oxford University Press(2007年) |
社会人の1週間の英語学習時間 | TOEIC L&Rのスコア帯ごとに確認できる | |
英語の学習期間と平均スコア | 学習期間が長い受験者ほど平均スコアが高いが、ばらつきが大きい | |
自分に必要な勉強時間 | 公式問題集の正答数の伸びと学習記録から見積もる | 編集部の方法(本記事で解説) |
※2026年10月時点・IIBC公式サイトほかで編集部が確認。調査の数値は各資料で確認してください
勉強時間は、公式の数字で決めるより、自分の記録から決めるほうが計画に合います。以下では、公式データの中身を具体的に解説します。
IIBC・ETSは「何点上げるのに何時間」の調査データを公表していない
TOEICで目標スコアまでに必要な勉強時間は、IIBC公式サイトの「公式データ・資料」では公表されていません。IIBCが公開しているのは、受験者数と平均スコア、スコアとCEFRの対照表、英語活用実態調査などで、スコアを上げるための学習時間の統計は見当たらないためです。
たとえば、IIBCはTOEIC L&Rのスコアを、正答数そのままではなく、統計処理で算出した換算点と説明しています。正答数とスコアの対応表も公式サイトでは公開されていないため、「何問増やせば何点上がるか」を公式の数字で計算することもできません。
なお、IIBCの学習コラム「TOEIC L&Rの目標スコアと必要な学習時間の関係とは?」では、「100点伸ばすには、ネイティブスピーカーによる英会話研修で300時間前後かかるといわれています」と紹介されています。コラムの300時間は「といわれています」という一般的な目安としての紹介で、根拠となる調査や統計は示されていません。よく見る時間数を公式の調査データまでたどれない点は、IIBCのコラムでも変わりません。
ただし、公式の目安がないことは、計画を立てられないことを意味しません。今の正答数と、学習した時間の記録があれば、自分の伸び方を数字で確認できます。
社会人の実際の学習時間(英語活用実態調査2022)
ふだん英語を学習している社会人の1週間の学習時間は、IIBCの英語活用実態調査2022のビジネスパーソン調査で確認できます。調査は2022年2月に、日経BPが運営する「日経ビジネス オンライン」の登録者(20〜50歳代)を対象にWEBで実施されています。IIBCはデータの転用・掲載を問い合わせ制にしているため、本記事では数値を転載していません。
英語活用実態調査で確認したい項目は、以下のとおりです。
- 普段から英語を学習している社会人の1週間の学習時間
- TOEIC L&Rのスコア帯ごとの1週間の学習時間
- 普段から英語を学習している回答者の割合
調査の学習時間は、すでに各スコアを持つ方がふだん学習している時間で、各スコアを取るまでにかかった時間ではありません。スコア帯が上がるほど学習時間が長いとは限らず、学習時間とスコアは単純に比例しない点にも注意が必要です。
英語の学習期間別の平均スコア(世界の受験者)
ETSの「2025 Report on Test Takers Worldwide」では、英語の学習期間が長い受験者ほど、TOEIC L&Rの平均スコアが高い結果でした。2025年に世界で公開テストとIPテストを受けた受験者が、受験前のアンケートで答えた学習期間をもとに集計されています。
学習期間別の平均スコアと標準偏差は、IIBC公式サイトに掲載された「2025 Report on Test Takers Worldwide」(日本語版)で確認できます。レポートで確認したい項目は、以下のとおりです。
- 英語の学習期間ごとの受験者の割合
- 学習期間ごとのトータルの平均スコア
- 平均スコアのばらつきを示す標準偏差
レポートでは、どの学習期間でも標準偏差が大きく、同じ年数を学んだ受験者の間でもスコアの差が大きいことが読み取れます。学習期間や時間の長さだけでは、スコアは決まらないと考えて計画を立てましょう。
「100点上げるのに200〜300時間」の出典をたどった結果
「100点上げるのに200〜300時間」という数字は、TOEICの勉強時間を扱う多くの記事で紹介されています。ただし、IIBCやETSの公式な目安として示されたものではなく、出典をたどると、英語教師向けのガイドに載った推定表に行き着きます。
ここでは、数字の出どころ、ETSの研究で分かっていること、数字を計画に使う際の注意の3つを解説します。
多くの記事が引用する表は英語教師向けガイドの推定
「100点で200〜300時間」の出典として挙げられているのは、Oxford University Press(OUP)の『A Teacher's Guide to TOEIC Listening and Reading Test』です。TOEICの授業を担当する教師向けの資料で、著作権表示は2007年です。
OUPのガイドに載っている表の主な数字は、以下のとおりです。
今のスコア → 目標スコア | 表にある時間 |
|---|---|
250点 → 350点 | 200時間 |
350点 → 450点、450点 → 550点、550点 → 650点、650点 → 750点 | 各225時間 |
750点 → 850点 | 275時間 |
850点 → 950点 | 325時間 |
※OUP『A Teacher's Guide to TOEIC Listening and Reading Test: Preparing Your Students for Success』(2007年)の表から、100点ずつ上げる区間を編集部が抜き出したもの
ガイドは表を「平均的な学習時間の大まかな推定(rough estimate)」と説明し、表の下に「Saegusa 1985から改変」と書いています。元になったのは1985年に大学の紀要で発表された研究で、約40年以上前の受験者のデータです。
ETSの研究では研修時間の影響は小さかった
ETS側の研究では、研修時間とスコアの伸びの関係を調べた報告書が1998年に出ています。『TOEIC Research Report Number 3』(Boldt・Ross)で、日本の企業・研修機関23団体の研修生4,247人分の記録を分析したものです。
報告書で確認できた内容は、以下のとおりです。
- 研修時間の幅:12〜441時間(平均211.8時間、中央値147時間)
- 研修時間による伸び:最も長い441時間でも、研修時間による予測スコアの上乗せは最大33.5点
- 影響が大きかった要素:研修の目的・教材・講師の条件
- 時間の扱い:実際の出席時間ではなく、コースで予定された研修時間
※ETS「TOEIC Research Report Number 3」(1998年)p.20、p.23〜24より
報告書は、研修時間を変えた効果は大きくなかったとしたうえで、因果関係までは示せないと述べています。教室での研修のデータで、自習の時間をそのまま当てはめられる調査ではない点にも注意が必要です。
よく見る数字を計画に使う際の注意
「100点で200〜300時間」のような数字は、自分の計画の根拠にはしにくい数字です。元のデータが古く、学習の中身や今の英語力の違いが反映されていないためです。
勉強時間の数字を見る際に確認したいことは、以下のとおりです。
- 出典が書かれているか(「〜と言われています」だけなら根拠にしない)
- いつ・誰を対象にしたデータか
- 授業の時間か、自習の時間か
- 平均値だけでなく、ばらつきが示されているか
数字の条件が自分と合わない場合は、参考程度にとどめましょう。自分の正答数の記録から出した時間のほうが、受験日までの計画に使えます。
自分に必要な勉強時間を見積もる5つの手順
自分に必要な勉強時間は、公式問題集の正答数が、学習時間に対してどれだけ増えたかから見積もれます。同じ形式の問題で伸びを測れば、今の勉強法で1時間あたり何問増えているかが分かるためです。
ここでは、見積もりの手順と、編集部が作った計算例を紹介します。最初の見積もりは仮の数字として、4週間ごとに直す前提で使ってください。
自分に必要な勉強時間を見積もる手順は、以下のとおりです。
- 公式問題集の1回分(200問)を、本番と同じ約2時間で解き、リスニングとリーディングの正答数を記録する
- 毎日の学習時間と、単語・文法・リスニング・リーディングの配分をアプリや手帳に記録する
- 4週間後に別の回を同じ条件で解き、正答数の増え方を確認する
- 「増えた正答数 ÷ 4週間の学習時間」で、1時間あたりに増えた正答数を出す
- 目標までに増やしたい正答数を、1時間あたりの増え方で割り、残りの必要時間の目安にする
たとえば、1日1.5時間を28日続けて合計42時間学習し、正答数が110問から124問に増えたとします。1時間あたり約0.33問増えた計算で、あと30問増やしたい場合は、30 ÷ 0.33で約90時間、1日1.5時間なら約60日が目安です(編集部の計算例)。
ただし、正答数の伸び方は一定ではなく、基礎が固まるまでは伸びが小さく見えることがあります。また、正答数とスコアの対応は公表されていないため、目標の正答数は仮の数字として扱い、公開テストやIPテストの結果で確かめましょう。
1日の学習時間×期間で分かる合計時間
TOEICの勉強期間は、1日の学習時間と受験日までの日数を掛けた合計時間で考えると決めやすくなります。合計時間が分かると、単語・文法・模試にそれぞれ何時間使えるかを先に割り振れるためです。
ここでは、毎日学習した場合の合計時間の表と、平日と休日で時間が違う場合の計算例を紹介します。どちらも単純な掛け算で、必要な時間を示すものではありません。
毎日学習した場合の合計時間
1日の学習時間が同じ場合の合計時間は、「1日の学習時間 × 日数」で計算できます。1ヶ月を30日として計算した合計時間を、以下の表にまとめます。
1日の学習時間 | 1ヶ月(30日) | 2ヶ月(60日) | 3ヶ月(90日) | 6ヶ月(180日) |
|---|---|---|---|---|
30分 | 15時間 | 30時間 | 45時間 | 90時間 |
1時間 | 30時間 | 60時間 | 90時間 | 180時間 |
1.5時間 | 45時間 | 90時間 | 135時間 | 270時間 |
2時間 | 60時間 | 120時間 | 180時間 | 360時間 |
3時間 | 90時間 | 180時間 | 270時間 | 540時間 |
※毎日欠かさず学習した場合の単純な合計を編集部が計算。目標スコアに必要な時間を示すものではない
表の合計時間は、1日も休まなかった場合の上限です。予定どおりに進まない日を見込み、手順5で出した必要時間より合計時間が少なければ、1日の学習時間か受験日を見直してください。
平日と休日で時間が違う場合の計算
働きながら学ぶ方は、平日と休日の時間を分けて1週間の合計を出すと、現実に近い計画になります。平日に長い時間を取るのは難しくても、休日にまとめて学習できる方が多いからです。
平日と休日の組み合わせ別の合計時間は、以下のとおりです。
平日(5日) | 休日(2日) | 1週間の合計 | 3ヶ月(13週)の合計 |
|---|---|---|---|
30分 | 2時間 | 6時間30分 | 84.5時間 |
1時間 | 2時間 | 9時間 | 117時間 |
1時間 | 3時間 | 11時間 | 143時間 |
1.5時間 | 3時間 | 13時間30分 | 175.5時間 |
※編集部が計算。3ヶ月は13週として計算
自分の1週間の合計は、英語活用実態調査のスコア帯ごとの学習時間と比べる方法もあります。まずは無理なく続けられる組み合わせを選び、4週間ごとの記録を見て増やしましょう。
スコア帯別の勉強時間の使い方
同じ勉強時間でも、今のスコア帯によって時間をかけるべき練習は異なります。TOEIC L&Rはリスニング約45分・100問、リーディング75分・100問の試験で、スコア帯ごとに失点の原因が変わるためです。
ここでは、600点・800点・900点を目指す段階に分けて、1日1時間の配分例を紹介します。配分は編集部が作った例で、公式の推奨ではありません。
スコア帯別の重点と1日1時間の配分例を、以下の表で比較します。
目指すスコア | 時間をかけたい練習 | 1日1時間の配分例(自作) |
|---|---|---|
600点 | 単語・基本文法・Part1〜2の音声 | 単語20分、Part5の文法20分、音声20分 |
730〜800点 | リーディングの処理速度・言い換え | 単語10分、Part7の速読と音読30分、Part3〜4の先読み20分 |
860〜900点 | 誤答の分析と解き直し | 模試の誤答の分析40分、語彙の整理と音声の聞き直し20分 |
※2026年10月時点・形式はIIBC公式サイト「テストの形式と構成」より。配分は編集部の例
以下では、スコア帯ごとの時間の使い方を具体的に解説します。
600点を目指す段階
600点を目指す段階では、勉強時間の多くを単語と基本文法に使います。単語と文法が分からないままでは、リスニングもリーディングも問題文の意味を取れないからです。
たとえば、1日1時間なら、単語20分・Part5の文法20分・Part1〜2の音声20分の配分から始めます。ただし、Part5にすべての時間を使うとリーディングの演習が不足するため、月に1回は公式問題集を通して解きましょう。600点の詳しい勉強法と3ヶ月計画は、TOEIC 600点のレベルと勉強法で解説しています。
730〜800点を目指す段階
730点から800点を目指す段階では、リーディングを時間内に解き切る練習に時間を使います。リーディングは75分で100問あり、Part7(54問)の後半を解き残すと、正答できた問題まで失うためです。
たとえば、Part7の文書を時間を計って解き、解いた文書を音読する練習に1日30分を使います。ただし、速く読もうとして正答率が下がっては意味がないため、読み終わりの時間と正答数を両方記録しましょう。800点の勉強法とスケジュールは、TOEIC 800点のレベルと勉強法で紹介しています。
860〜900点を目指す段階
860点から900点を目指す段階では、新しい教材を増やすより、模試の誤答を1問ずつ分析する時間を増やします。高いスコア帯では誤答の数が少なくなり、1問ごとの原因(語彙・読み違い・言い換え・時間切れ)を潰すことが得点に直結するためです。
たとえば、公式問題集1回分を解いたら、誤答と勘で正解した問題の根拠を確認し、語彙をまとめ直します。ただし、誤答に知らない単語が多い場合は、語彙の学習時間を別に確保してください。900点の勉強法と誤答数からの時間の見積もり方は、TOEIC 900点のレベルと勉強法で解説しています。
期間別のTOEIC学習スケジュール例【1ヶ月・3ヶ月・6ヶ月】
TOEICの学習スケジュールは、受験日から逆算して、前半で土台、後半で模試と時間配分に重点を移すと組みやすくなります。公開テストのスコアは試験日から17日後にインターネットで表示されるため、提出期限がある方は結果が出るまでの日数も計画に入れる必要があります。
ここでは、編集部が作った1ヶ月・3ヶ月・6ヶ月のスケジュール例を紹介します。いずれも自作の例で、スコアの到達を約束するものではありません。
1ヶ月で受験する場合
1ヶ月で受験する場合は、試験の形式に慣れることと、時間配分を決めることを優先します。1ヶ月で語彙や文法の土台を大きく伸ばすのは難しく、形式への慣れと解き方の改善のほうが短期間で結果に表れやすいためです。
1ヶ月のスケジュール例は、以下のとおりです。
時期 | 重点 | 主な練習 |
|---|---|---|
1週目 | 今の実力の確認 | 公式問題集1回分を約2時間で解き、Partごとの正答数を記録 |
2〜3週目 | 弱いPartの練習 | 正答数が低いPartを毎日練習し、単語を毎日続ける |
4週目 | 時間配分 | 別の回を本番と同じ時間で解き、リーディングの配分を決める |
※編集部が作成した例
1ヶ月で正答数が伸びなかった場合は、次の受験日までの3ヶ月計画に切り替えると、土台の学習に時間を回せます。
3ヶ月で受験する場合
3ヶ月で受験する場合は、1ヶ月ごとに重点を変え、月末に正答数を測って計画を直します。3ヶ月あれば、手順3〜5の見積もりを2回やり直せるため、途中で1日の学習時間を調整できるからです。
3ヶ月のスケジュール例は、以下のとおりです。
時期 | 重点 | 月末の確認 |
|---|---|---|
1ヶ月目 | 単語・文法の土台と、苦手なセクションの特定 | 公式問題集1回分を解き、正答数を記録 |
2ヶ月目 | Part別の解き方(先読み・速読) | 別の回を同じ条件で解き、1ヶ月目と比べる |
3ヶ月目 | 週1回の模試と復習、時間配分 | 本番2週間前に最後の模試を解き、苦手Partを復習 |
※編集部が作成した例
月末の正答数が前の月から増えていないセクションがあれば、翌月は伸びていないセクションに時間を多く割り当てましょう。
6ヶ月で受験する場合
6ヶ月で受験する場合は、途中で1回受験し、公式のスコアで計画を直す方法が向いています。期間が長いと中だるみしやすく、途中の受験が目標と現状の差を確かめる区切りになるためです。
6ヶ月のスケジュール例は、以下のとおりです。
時期 | 重点 | 区切りの確認 |
|---|---|---|
1〜2ヶ月目 | 単語・文法・音声の土台 | 2ヶ月目の終わりに公式問題集1回分を解く |
3ヶ月目 | Part別の解き方 | 公開テストかIPテストを1回受験する |
4〜5ヶ月目 | スコアの結果で分かった弱点の練習 | 月末に別の回を解き、正答数を比べる |
6ヶ月目 | 週1回の模試と時間配分 | 本番2週間前に最後の模試を解く |
※編集部が作成した例。受験料と日程はIIBC公式サイトで確認してください
3ヶ月目の受験結果を待つ17日間も、単語と音声の練習は止めずに続けましょう。
勉強時間を確保する方法4つ
勉強時間は、空いた時間に勉強するより、先に予定へ組み込むと確保しやすくなります。時間が空いたら勉強するという計画では、仕事や家事の予定に押し出されやすいためです。
ここでは、働きながらでも勉強時間を確保しやすくする方法を4つ紹介します。
勉強時間を確保する方法は、以下のとおりです。
- 受験日を先に申し込む:期限が決まると、合計時間から1日の学習量を逆算できる
- 学習する時間帯を固定する:出勤前の30分など、毎日同じ時間帯に予定として入れる
- 平日はスキマ時間、休日は模試:単語や音声は通勤中に、約2時間の模試は休日にまとめる
- 学習時間を記録する:記録があると、見積もりの手順4〜5で1時間あたりの伸びを計算できる
4つのうち1つから始めるなら、受験日の申し込みがおすすめです。受験日が決まれば、合計時間の表から1日に必要な学習量を決められます。
時間をかけても伸びないときの原因と対処
勉強時間を増やしてもスコアが伸びない場合は、時間の量より学習の中身に原因がある可能性があります。ETSの1998年の研究でも、研修時間より教材や研修の目的のほうが結果への影響が大きいと報告されているためです。
ここでは、伸び悩みのパターンと原因、対処法を表にまとめます。
つまずき | 考えられる原因 | 対処 |
|---|---|---|
4週間で正答数が増えない | 解きっぱなしで復習していない | 誤答を語彙・文法・言い換え・時間切れに分類し、同じ回を解き直す |
リーディングの最後まで解けない | Part5・Part6で時間を使いすぎている | Partごとの時間配分を決め、模試で毎回記録する |
勉強が続かない | 受験日が決まっておらず、1日の量があいまい | 受験日を申し込み、合計時間から1日の量を決める |
教材を変えても伸びない | 弱点と関係のない教材に時間を使っている | 模試で分かった弱いPartの教材に絞る |
独学で計画を立て直せる方は、表の対処を1つずつ試せば十分です。一方、弱点の分析や毎日の学習管理を自分で続けるのが難しい場合は、TOEIC対策の塾・スクールに計画づくりを任せる選択肢もあります。料金や保証の条件は、TOEICに強い塾・スクールおすすめ12選で比較しています。
まとめ
- TOEICで何点上げるのに何時間という調査データは、IIBC・ETSの公開資料では確認できない(IIBCのコラムも「〜といわれています」という紹介)
- 「100点で200〜300時間」は、1985年の研究をもとにしたOUPの教師用ガイド(2007年)の大まかな推定
- 社会人の1週間の英語学習時間は、IIBCの英語活用実態調査2022でスコア帯ごとに確認できる
- 自分に必要な時間は、公式問題集の正答数の伸びと学習記録から見積もり、4週間ごとに直す
まずは公式問題集の1回分を約2時間で解き、正答数と毎日の学習時間を記録するところから始めましょう。
よくある質問
TOEICで100点上げるには何時間の勉強が必要ですか?
100点上げるのに必要な時間を示す調査データは、IIBC・ETSの公開資料では確認できません。IIBCのコラムも「300時間前後かかるといわれています」と一般的な目安として紹介するにとどまり、よく見る「200〜300時間」は1985年の研究をもとにした英語教師向けガイドの推定です。自分の場合は、公式問題集の正答数が学習時間に対してどれだけ増えたかから見積もりましょう。
TOEICの勉強期間はどれくらい見ておけばよいですか?
TOEICの勉強期間は、自分に必要な時間を1日の学習時間で割って決めます。たとえば、必要な時間が90時間で1日1時間学習できるなら、約3ヶ月が目安です。公開テストのスコアは試験日から17日後に表示されるため、提出期限がある場合は結果が出るまでの日数も含めて考えてください。
社会人はTOEICの勉強に1週間で何時間くらい使っていますか?
社会人の1週間の英語学習時間は、IIBCの英語活用実態調査2022のビジネスパーソン調査で、TOEIC L&Rのスコア帯ごとに確認できます。調査の数字は、すでに各スコアを持つ方がふだん学習している時間で、スコアを取るまでにかかった時間ではありません。
TOEICの勉強は1日何時間が目安ですか?
TOEICの1日の勉強時間に公式の目安はありません。受験日までの日数と、正答数の伸びから見積もった必要時間を基に、1日の量を逆算する方法が計画に合います。1日1時間なら3ヶ月で90時間、2時間なら180時間が単純な合計です。
出典・参考
- 公式データ・資料(一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)) 2026年10月11日参照
- TOEIC L&Rの目標スコアと必要な学習時間の関係とは? スコア別学習のポイント(一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)) 2026年10月11日参照
- 英語活用実態調査【企業・団体】【ビジネスパーソン】2022(PDF)(一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)) 2026年10月11日参照
- 2025 Report on Test Takers Worldwide: TOEIC Listening & Reading Test(PDF・日本語版)(ETS(IIBC公式サイト掲載)) 2026年10月11日参照
- TOEIC Research Report Number 3: Scores on the TOEIC Test as a Function of Training Time and Type(1998年)(Educational Testing Service(ETS)) 2026年10月11日参照
- A Teacher's Guide to TOEIC Listening and Reading Test: Preparing Your Students for Success(PDF・2007年)(Oxford University Press) 2026年10月11日参照
- TOEIC Listening & Reading Test テストの形式と構成(一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)) 2026年10月11日参照
- TOEIC Listening & Reading Test テスト結果について(一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)) 2026年10月11日参照
- 公式教材・問題集(一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)) 2026年10月11日参照
この記事を書いた人
執筆
英語の窓口編集部
英語の窓口/編集部
英語コーチング・TOEICコーチングの口コミ・比較サイト「英語の窓口」の編集部。スクールの料金・口コミ比較と、TOEIC・英会話の勉強法やAI英会話の活用法を発信しています。